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バンディット250の最高速は?馬力とVCで徹底比較

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バンディット250の最高速は?馬力とVCで徹底比較

ツーホイールズライフ

こんにちは。ツーホイールズライフ、運営者の「S」です。

「バンディット250の最高速って実際どれくらい出るの?」と気になって検索されたかなと思います。私もこのバイク、大好きなんですよね。独特のパイプフレームデザインと、高回転まで回る4気筒エンジン…今見ても魅力的です。

ただ、バンディット250と一口に言っても、実はモデルによって性能が全然違うのはご存知でしたか?

特に「馬力」に注目すると、45馬力の初期型と40馬力の後期型が存在しますし、後期型にはVCエンジンという特殊な機構を積んだモデルもあります。中古で探している方にとっては、「結局どのモデルが速いの?」「VCエンジンって最高速に関係あるの?」「買うならどの型式がベスト?」と、疑問が尽きないバイクでもあります。

この記事では、バンディット250の最高速が何キロくらいなのか、そのポテンシャルをモデルごとのスペックを深掘りしながら、私なりに分析してみました。あなたの疑問解消や、中古車選びの参考になれば嬉しいです。

記事のポイント

  • バンディット250の世代別(馬力別)の性能差
  • 最も最高速ポテンシャルが高いモデル
  • VCエンジンが最高速に与える影響
  • 各モデル(GJ74A・GJ77A)の特性の違い

バンディット250 最高速と馬力の関係

バンディット250の最高速ポテンシャルを知る上で、一番わかりやすい指標は「馬力(最高出力)」ですね。このバイク、歴史の途中で大きな馬力規制をまたいでいるので、初期型と後期型で性能特性が結構違うんです。

エンジンの最高出力(馬力/ps)は、バイクが到達できる理論上の最高速度に直結します。もちろんギア比や空気抵抗も大きく影響しますが、同じ車体(似たようなカウル形状)であれば、馬力が高いほど最高速の「上限」も高くなる、と考えてほぼ間違いないかなと思います。その観点からバンディット250の歴史を見ると、明確な「2つの時代」が見えてきます。

バンディット250 最高速と馬力の関係

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馬力で見る45psと40psの違い

バンディット250の歴史は、大きく分けて「45馬力時代」と「40馬力時代」の2つに分かれます。

1989年に登場した最初期のモデルは、まさにレーサーレプリカ全盛期。当時の250ccクラスは各メーカーが性能を競い合う激戦区で、バンディット250もその自主規制上限である45psを14500rpmという超高回転で発生させる、かなりレーシーなエンジンを積んでいました。

当時の250cc4気筒バイク市場

1980年代後半から90年代初頭は、250ccクラスでも4気筒エンジンを搭載し、カウルをまとった「レーサーレプリカ」が全盛の時代でした。最高出力45psは、まさにその時代の「誇り」とも言えるスペックだったんですね。

ところが、1992年にその状況が一変します。市場の過熱や安全面への配慮などから、馬力の自主規制値が45psから40psへと引き下げられました。これに伴い、バンディット250も1993年以降のモデルで仕様変更を余儀なくされ、40psのモデルが登場するわけですね。

この「5馬力の差」が、理論上の最高速に直接影響してくるのは間違いないかなと思います。

最速は45馬力の初期型GJ74Aか

では、単純に「一番速いモデルは?」と聞かれたら、私はスペック上、初期型 (GJ74A) の規制前モデルを推します。

理由はシンプルで、全世代のバンディット250の中で、唯一の45psを誇るからです。(出典:スズキ 企業沿革・デジタルライブラリー 1980年代

初期型 (GJ74A) 規制前モデル (1989年~)

  • 最高出力: 45ps/14500rpm
  • 最大トルク: 2.6kg-m/10500rpm
  • 乾燥重量: 156kg

14500rpmでピークパワーに達するという特性は、今のバイクではまず考えられない、F1マシンのような超高回転型エンジンです。タコメーターの針がレッドゾーンに飛び込むまでエンジンを回し切り、そのパワーを最大限に引き出した時…理論上はこのモデルが最も高い最高速を記録するポテンシャルを持っていると言えそうです。

45psを「使い切る」楽しさと難しさ

ただし、忘れてはいけないのが、これはあくまで「ポテンシャル」だということです。45psという最高出力を発生するのは、14500rpmという非常に高い回転数。つまり、街乗りで常用する回転域では、その真価を発揮しにくいとも言えます。

このモデルで最高のパフォーマンスを引き出すには、常にエンジンを高回転(パワーバンド)に保つ必要があり、ライダーには相応のスキルと「回し切るぞ」という気合(笑)が求められる、玄人好みのマシンとも言えるかもしれませんね。

40馬力(GJ74A)のトルク特性

40馬力(GJ74A)のトルク特性

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「じゃあ、40馬力にデチューンされたモデルはダメなのか?」というと、実はそう単純でもないのがバイクの面白いところです。

GJ74A(初期型)の中でも、馬力規制を受けて40psになったモデル(1993年〜)のスペックを見てみると、興味深い変化が見られます。

初期型 (GJ74A) 規制後モデル (1993年~)

  • 最高出力: 40ps/13500rpm
  • 最大トルク: 2.7kg-m/10000rpm
  • 乾燥重量: 156kg

注目すべきは、最高出力が5psダウンした代わりに、最大トルクが0.1kg-mアップし、発生回転数も500rpm下がっている点です。

これは、スズキが単にパワーを落とした(デチューン)のではなく、高回転域の絶対的なパワーと引き換えに、実用域での加速感(トルク)を重視する意図的な「リセッティング」を行ったことを示しています。

実用域でのメリットは?

トルクが太くなり、発生回転数が下がったことによるメリットは、主に街乗りや峠道で感じられます。

  • ストップ&ゴーの多い市街地での発進・加速がスムーズになる。
  • ギアチェンジを少しサボっても、エンジンが粘ってくれる。
  • 峠の上り坂でも、力強い加速感が得られやすくなる。

最高速の「上限」は45psモデルに劣るかもしれませんが、日本の公道で多用する速度域での「扱いやすさ」や「力強さ」は、むしろこちらの40psモデルの方が上かもしれませんね。

後期型GJ77Aの最高速性能

1995年になると、バンディット250は「GJ77A」へとフルモデルチェンジします。これが後期型ですね。もちろん馬力は40ps規制の時代です。

このGJ77Aは、単なるマイナーチェンジではなく、フレームから見直された全くの別物と言っていいほどの進化を遂げました。そのスペックを見てみましょう。

後期型 (GJ77A) 標準モデル (1995年~)

  • 最高出力: 40ps/14000rpm
  • 最大トルク: 2.5kg-m/10000rpm
  • 乾燥重量: 144kg

ここで注目すべきは、他の何よりも「圧倒的な軽さ」です。初期型(GJ74A)が156kgだったのに対し、後期型(GJ77A)はなんと144kg12kgもの劇的な軽量化を果たしているんです。

最高出力は同じ40psなので、理論上の最高速の上限は(ギア比が同じなら)初期型の40psモデルとほぼ同じはずです。でも、バイクにとって「軽さ」は七難隠すと言われるほど、あらゆる性能に影響します。

特に、最高速に至るまでの「到達時間」(=加速性能)や、コーナリング性能、切り返しの軽快さといった「運動性能」は、この軽量化によって劇的に向上しているはずです。

GJ77Aの軽量化と加速への影響

ここで、バンディット250の歴史を彩った「40馬力モデル」の2機種を、スペック表で比較してみましょう。どちらが自分のライディングスタイルに合っているか、想像しながら見ると面白いですよ。

モデル型式最高出力最大トルク乾燥重量特性
初期型 (規制後)GJ74A40ps/13500rpm2.7kg-m156kg重いがトルクフル
後期型 (標準)GJ77A40ps/14000rpm2.5kg-m144kg軽いがトルクは細め

こうして見ると、同じ「40馬力」でも、キャラクターの違いが明確です。

  • 初期型(GJ74A) 規制後: 車体は重いけど、トルクが太く(2.7kg-m)、粘り強い走りが得意かも。
  • 後期型(GJ77A) 標準: トルクはやや細く(2.5kg-m)なったけど、12kgも軽い!

特性で選ぶ「40馬力」

最高速の「理論値」そのものは同等だとしても、そこに至るまでの加速感や、ヒラヒラと軽快に曲がるコーナリング性能を重視するなら、圧倒的に軽量な後期型(GJ77A)が優位かなと私は思います。

一方で、高回転をキープしなくてもグイグイ加速する「トルク感」を重視するなら、あえて初期型(GJ74A)の規制後モデルを選ぶというのも、通な選択かもしれませんね。

(同じスズキの250ccでも、現代のジクサーSF250のような油冷単気筒バイクとは全く違う、高回転を回してパワーを絞り出すのが4気筒の魅力ですね)

バンディット250 最高速とVCエンジン

さて、バンディット250を語る上で欠かせないのが、後期型(GJ77A)の「V」や「VZ」という上位モデルに搭載された「VCエンジン」の存在です。

「可変バルブ」なんて聞くと、いかにも速そうなイメージがありますよね。この「ロマン技術」が、最高速にどう影響するのか、気になるところです。

バンディット250 最高速とVCエンジン

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VCエンジンは最高速に寄与する?

VCエンジンは最高速に寄与する?

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「VC(Variable Valve Control=可変バルブ機構)」と聞くと、「なんだか高性能で速そう!」ってイメージ、ありますよね。クルマのVTEC(ホンダ)やVVT(トヨタ)に近い技術です。

VCエンジンは、エンジンの回転数に応じて、バルブの作動(カム)を「中低速用のカム」と「高速用のカム」で自動的に切り替えるハイテクな機構です。

じゃあ、これを積んでるモデルは最高速が速いのか?というと…スペックを見る限り、その答えは「No」なんです。

GJ74AとGJ77Aのスペック比較

GJ74AとGJ77Aのスペック比較

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…すみません、見出しが「GJ74AとGJ77Aのスペック比較」になっていましたが、ここは「VC搭載・非搭載のスペック比較」が正しいですね。失礼しました。

後期型(GJ77A)の中で、VCエンジンを積んでいない「標準モデル」と、積んでいる「V/VZモデル」の公称スペックを比べてみましょう。

後期型(GJ77A) VC非搭載 vs 搭載

  • VC非搭載 (標準): 40ps / 14000rpm (乾燥重量 144kg)
  • VC搭載 (V/VZ): 40ps / 14000rpm (乾燥重量 146kg~147kg)

そうなんです。最高出力(馬力)の公称値は、まったく同じ40psなんです。最大トルクも2.5kg-m/10000rpmで共通しています。

それどころか、VCモデルは複雑な機構が追加された分、標準モデルより2〜3kgほど重量が「増えて」います。

この事実は、VCエンジンが40psという「最高速の上限を引き上げる」ためのものではない、ということを明確に示していますね。

VCエンジンの本当のメリット

では、スズキはなぜ、重くなるというデメリットを負ってまでVCエンジンを搭載したのでしょうか?

そのメリットは、「全域での扱いやすさ」、これに尽きると思います。

250ccの4気筒エンジンって、高回転まで回る反面、構造的にどうしても低回転域のトルクがスカスカになりがちです。発進時や低速走行時に、思ったよりパワーが出なくてエンストしそうになる…なんて経験、私もあります。

VCエンジンは、その弱点である「低速トルク」を補いつつ、「高回転まで軽々と回る」という4気筒の美味しいところを両立させるための技術なんです。

VCエンジンの恩恵とは?

VCエンジンは、最高速を伸ばすためではなく、「低速のトルク感」と「高回転の伸び」を両立させるための技術だった、ということですね。

  • 低回転域: 中低速用カムで、街乗りでもトルクフルで扱いやすく。
  • 高回転域: 高速用カムに切り替わり、4気筒ならではの「クォーン!」という伸びやかな加速を堪能できる。

最高速自体は標準モデルと変わりませんが、そこに至るまでの加速の「滑らかさ」や、ストップ&ゴーの多い街乗りでの「乗りやすさ」は、VCエンジン搭載モデルの方が格段に洗練されている、と言えるかなと思います。

馬力規制とモデルごとの違い

馬力規制とモデルごとの違い

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ここまで見てきたように、バンディット250は、まさに「馬力規制」という時代の波に翻弄されながら、その時代の中で最高の性能を目指して進化してきたバイクです。

改めて、その歴史と特性を整理してみましょう。

バンディット250 世代別特性まとめ

  1. 初期型 GJ74A (規制前)特性: 唯一の45ps。超高回転型でピークパワーは最強。
  2. 初期型 GJ74A (規制後)特性: 40psだがトルクは2.7kg-mと最も太い。実用域重視型。
  3. 後期型 GJ77A (標準)特性: 40psで144kgと最軽量。加速性能と運動性能に優れる。
  4. 後期型 GJ77A (VC搭載)特性: 40psでVC搭載。低速トルクと高回転の伸びを両立した万能型。

どのモデルも個性的で、「どれが一番優れている」というよりは、「どの特性が好きか」「どのフィーリングを重視するか」で選ぶバイクなんだと思います。

バンディット250 最高速の総括

最後に、バンディット250の最高速パフォーマンスに関する、私なりの見解をまとめます。

【結論】バンディット250 最高速ポテンシャルまとめ

  1. 理論上の「最高速」が最も高いモデル初期型 (GJ74A) の「45ps」規制前モデル

    (理由:スペック上の馬力が唯一上回っているため。ロマンとピークパワーを求めるならコレ)

  2. 最高速への「加速性能」や「運動性能」が優れるモデル後期型 (GJ77A) 標準モデル

    (理由:40psモデル群の中で12kgも軽量なため。軽快な走りを重視するならコレ)

  3. 最も「洗練された走行フィーリング」のモデル後期型 (GJ77A) 「VCエンジン」搭載モデル

    (理由:最高速は40psで変わらないが、低速トルクが補われ全域で扱いやすいため。万能性を求めるならコレ)

あなたがバンディット250に何を求めるかで、選ぶべき「答え」は変わってきそうですね。どのモデルを選んでも、高回転型4気筒エンジンの魅力的なサウンドとフィーリングを堪能できるのは間違いありません。

中古車市場で探す際は、どの型式(GJ74AかGJ77Aか)で、どの馬力(45psか40psか)、VCの有無はどうか、といった点に注目して選ぶと、より自分のスタイルに合った一台に出会えるかなと思います。

安全運転に関するお願い

この記事では最高速の「ポテンシャル」について分析しましたが、これはあくまでクローズドコースやサーキットでの理論値や性能比較の話です。公道では、法定速度と交通ルールを絶対に守り、安全運転を心がけてください。

特に古いバイクは、現代のバイクと比べてブレーキ性能やタイヤのグリップ力が劣る場合もあります。車両の状態をよく確認し、無理のない運転でバイクライフを楽しんでください。

バイクの性能をフルに試したい場合は、必ずサーキットなどの適切な場所を利用しましょう。

あなたのバイクライフの参考になれば嬉しいです。それでは、また!

以上、ツーホイールズライフの「S」でした。

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