こんにちは。ツーホイールズライフ、運営者の「S」です。
ついにヤマハから、我々ライダーが長年待ち望んでいた「YZF-R9」が正式に発表されましたね。「いつ発売されるの?」「価格はやっぱり高いのかな?」「MT-09にカウルがついただけの手抜きモデルじゃないの?」そんな疑問や不安、そして期待を抱えている方も多いのではないでしょうか。
私自身、MT-09の登場以来、「この最高のCP3エンジンでフルカウルのSSが出たら絶対に楽しいはずだ」と確信し、毎日のように海外サイトを含めた新しい情報を追いかけていました。そして今、その妄想が現実のものとなり、スペックシートを見るだけで心拍数が上がるのを感じています。
この記事では、現在メーカーから公表されている確定情報に加え、海外ジャーナリストの試乗レビューや開発者インタビューなどの断片的な情報を統合し、実際に購入を検討するライダーの視点で徹底的に分析しました。単なるカタログスペックの羅列ではなく、足つきのリアルな感覚や、ライバル車との維持費の違いまで、踏み込んで解説します。

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記事のポイント
- 日本国内の発売日や予約状況、初期ロット争奪戦の裏側
- シート高830mmの足つき性と身長別の具体的な対策法
- MT-09やYZF-R6、ZX-6Rとの決定的な違いと選び方
- 実測データに基づく0-100km/h加速性能や燃費などの維持費
発売日や価格を含むYZF-R9最新情報を徹底解説
まずは、購入計画を立てる上で最も重要な「いつ手に入るのか」「いくら資金を用意すればいいのか」という基本情報から、エンジンのスペック詳細までを深掘りしていきます。単なる数字の確認だけでなく、その数字が持つ意味や市場背景についても詳しく解説します。
- 日本国内の発売日と予約開始時期
- 価格設定の妥当性と納期の現状
- 足つきの不安を解消するシート高
- 最高出力などのスペックと馬力
- 最高速や加速の実測パフォーマンス
日本国内の発売日と予約開始時期
ヤマハ発動機からの公式発表に基づくと、待望のYZF-R9の日本国内発売日は2025年10月30日に決定しました。欧州や北米市場では2025年の春頃から順次デリバリーが開始される予定ですが、日本のライダーにとっては、グローバルローンチから半年近く待たされる形となり、少し歯痒いスケジュールとなっています。
「なぜ日本だけ遅いのか?」とヤキモキされる方もいるかと思いますが、これには各国の環境規制への適合プロセスや、生産拠点からの物流スケジュール、そして国内向け仕様(ETC車載器の標準装備やステッカー類の変更など)の調整が関係していると考えられます。秋の発売となると、本格的なツーリングシーズンは終わりに近づいていますが、逆に言えば、冬の間にじっくりと慣らし運転を行い、カスタムを進めて、翌春のシーズンインに万全の状態で備えることができるという見方もできます。
ここで特筆すべき注意点は、初期入荷台数が極めて少ない可能性があるという点です。SNSや販売店のブログ情報を分析すると、「各店舗への割り当て台数が予想以上に少ない」「年内の入荷は数台レベルかもしれない」といった懸念の声が散見されます。昨今のバイクブームや生産体制の事情を考慮すると、発売日を待ってからお店に行ったのでは、手に入るのが2026年の春以降になってしまうリスクも十分に考えられます。
特に、ヤマハのレーシングスピリットを象徴する「ブルー」や、初代R1をオマージュした「ホワイト/レッド」といった人気カラーは、予約開始と同時に完売する可能性が高いです。本気で購入を考えている方は、発売日を待つのではなく、今の段階からお近くのYSP(ヤマハスポーツプラザ)や正規ディーラーに足を運び、「予約が可能になったらすぐに連絡が欲しい」と伝えておく、あるいは仮予約が可能か相談するなど、積極的なアクションを起こすことが、最短でYZF-R9を手に入れるための唯一の攻略法と言えるでしょう。
予約時のポイント
店舗によっては、正式発表前でも「購入意思表示」としてリストアップしてくれる場合があります。まずは電話ではなく、直接店舗を訪れて熱意を伝えるのが効果的です。
価格設定の妥当性と納期の現状

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YZF-R9の日本国内におけるメーカー希望小売価格は、1,496,000円(税込)と発表されました。この価格を聞いて、皆さんはどう感じましたか?「150万円近いのか、高いな…」と感じた方もいれば、「えっ、その装備でその値段でいいの?」と驚いた方もいるでしょう。私個人の見解としては、間違いなく後者、つまり「バーゲンプライス」であると断言できます。
その理由を明確にするために、ベースモデルであるMT-09シリーズと比較してみましょう。
| モデル名 | 価格(税込) | 主な装備差 |
|---|---|---|
| MT-09 (STD) | 1,254,000円 | ベーシックモデル |
| MT-09 SP | 1,441,000円 | オーリンズ製リアサス、ブレンボStylema |
| YZF-R9 | 1,496,000円 | フルカウル、専用フレーム、ウイングレット、ブレンボStylema |
上級グレードのMT-09 SPとの差額は、わずか5万5千円です。通常、ネイキッドバイクをフルカウル化する場合、カウル代金やステー類の追加、ヘッドライトユニットの変更などで、10万円〜20万円ほどのコストアップになるのが一般的です。
しかしYZF-R9は、単なるカウル装着にとどまらず、フレームをスーパースポーツ専用に新規開発し、MotoGPマシン直系の空力デバイス「ウイングレット」を装備し、さらにブレーキには最高峰のブレンボ製Stylemaキャリパーをおごっています。これだけの内容を詰め込んで、SPモデルとほぼ同等の価格に抑え込んだヤマハの企業努力は凄まじいものがあります。プラットフォーム共有によるコストダウンの恩恵を、最大限にユーザーへ還元してくれたと言えるでしょう。
ただし、この魅力的な価格設定ゆえに、注文が殺到することは火を見るより明らかです。納期に関しては、前述の通り初期ロットを逃すと長期化する恐れがあります。「いつか買おう」ではなく、「今買う」決断が必要なモデルです。特に春先のツーリングシーズンに乗り出したいのであれば、発表直後の動き出しが明暗を分けます。
足つきの不安を解消するシート高

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スーパースポーツモデルを購入する際、多くのライダーにとって最大のハードルとなるのが「足つき性」です。YZF-R9のカタログスペック上のシート高は830mm。これは、一般的なネイキッドバイク(800mm前後)と比べると明らかに高く、数値だけを見れば「自分には乗れないかもしれない」と不安になるのも無理はありません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。数値には表れない「足つきの良し悪しを決める要素」がいくつか存在します。YZF-R9の最大の武器は、3気筒エンジンならではの「車体のスリムさ」です。直列4気筒エンジンのバイクは、エンジン幅があるため、どうしてもシートとタンクの接合部分が太くなりがちで、足を降ろす際にガニ股のようになり、足つきが悪化します。
対してYZF-R9は、エンジンがコンパクトであるため、シート前方の形状を極限まで絞り込むことが可能です。これにより、足を真っ直ぐ下に降ろすことができ、数値以上の足つき性を実現しています。実際にまたがった感覚としては、シート高815mm〜820mm程度の4気筒バイクと同等の接地感を得られる可能性があります。
身長別足つきシミュレーション
- 身長170cm以上: 両足のかかとが浮く程度、または片足べったりで不安はほぼないでしょう。
- 身長165cm前後: 両足のつま先がツンツンになる可能性がありますが、お尻を少しずらして片足で支えれば、信号待ちでも十分に安定させられます。車重が195kgと軽量なのも安心材料です。
- 身長160cm以下: そのままでは不安が残るかもしれません。しかし、厚底のライディングブーツ(ソールが2〜3cm厚いもの)を履くことで劇的に改善します。
さらに、サードパーティ製のローダウンリンク(車高調整キット)の開発も進んでおり、これを使用すれば20mm〜30mm程度シート高を下げることも可能です。もちろん、サスペンションのジオメトリが変化するためハンドリングへの影響はゼロではありませんが、まずは「乗れること」が最優先です。YSPなどのディーラーでは、納車時にローダウンの相談にも乗ってくれますので、足つきを理由にこの素晴らしいバイクを諦める必要はありません。
最高出力などのスペックと馬力

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YZF-R9の心臓部に搭載されるのは、ヤマハが誇る名機、890cc水冷4ストロークDOHC 4バルブ直列3気筒エンジン、通称「CP3(クロスプレーン・コンセプト3気筒)」です。このエンジンは、MT-09ですでに世界中のライダーを虜にしてきましたが、R9への搭載にあたり、スーパースポーツとしての最適化が図られています。
スペック上の最高出力は約119PS(87kW)を10,000rpmで発生します。一昔前の600ccスーパースポーツ(R6など)と同等の馬力ですが、決定的に異なるのは「パワーの出し方」と「トルク特性」です。
「クロスプレーン・コンセプト」とは、ライダーのスロットル操作に対して、リニアなトルクを発生させることを主眼に置いた設計思想です。慣性トルク(クランクシャフトが回転することで発生する余分なトルク)を極限まで排除し、燃焼室で爆発した瞬間のパワーだけを純粋にタイヤに伝えます。これにより、ライダーは「右手の動きとリアタイヤが直結している」かのようなダイレクトな操作感を得ることができます。
4気筒エンジンのように「高回転まで回してパワーを絞り出す」必要がありません。中低速域から分厚いトルクが湧き上がり、どの回転数からでもアクセルを開ければ即座に猛烈な加速体制に入ります。これは、ストップ&ゴーの多い日本の公道や、タイトなコーナーが続く峠道において、絶対的なアドバンテージとなります。最高出力の数字だけを見れば上には上がいますが、「実用域での速さ」と「操る楽しさ」において、このエンジンの右に出るものは少ないでしょう。
MT-09のエンジン特性やリミッターに関する情報は、以下の記事でも詳しく解説しています。CP3エンジンのポテンシャルについてさらに知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
最高速や加速の実測パフォーマンス

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カタログスペックだけでなく、実際に走らせたときの「実力値」も気になるところです。海外のテストコースなどで計測されたデータや、MT-09の実績値から推測されるYZF-R9のパフォーマンスは、まさに「羊の皮を被った狼」ならぬ「Rの皮を被った野獣」です。
まず、停止状態から時速100kmに達するまでの0-100km/h加速は、およそ3.2秒〜3.4秒と予測されています。この数値は、数千万円クラスのスーパーカーをも凌駕する瞬発力です。アクセルをラフに開ければ簡単にフロントタイヤが空を向いてしまいますが、R9には最新の「リフトコントロールシステム(LIF)」が搭載されているため、電子制御が介入してフロントの浮き上がりを最小限に抑えつつ、最大の加速力を路面に伝えてくれます。
また、最高速度は実測値で約255km/h〜260km/hに達すると見られています。もちろん、日本の公道でこの速度を出すことは法律で禁止されていますが、サーキット走行においては重要な指標となります。特筆すべきは、フロントカウルに装備された「ウイングレット」の効果です。時速200kmを超えるような領域でダウンフォース(車体を地面に押し付ける力)を発生させ、フロントタイヤの接地感を高めます。
これにより、MT-09のようなネイキッドモデルで高速走行をした際に感じる「フロントが軽くなってフワフワする不安感」が、R9では払拭されています。矢のように直進し、安心してスロットルを開け続けられる安定感こそが、フルカウルスポーツR9の真骨頂と言えるでしょう。
詳細な仕様や公式の数値については、以下のメーカー公式サイトも併せてご確認ください。
(出典:ヤマハ発動機『YZF-R9』製品ページ)
試乗評価や比較で紐解くYZF-R9最新情報
ここからは、競合するライバルモデルや、同じヤマハの兄弟車との比較を通じて、YZF-R9のキャラクターをより立体的、かつ鮮明にイメージしていきましょう。「結局、自分にはどのバイクが合っているのか?」「何を買えば後悔せずに幸せになれるのか?」という、ライダーにとって最も悩ましい疑問にお答えします。
- MT-09やYZF-R6との違いを比較
- ライバルのZX-6Rと比較検証
- サーキットでの試乗インプレ評価
- マフラーなどカスタムパーツ情報
- 燃費や維持費などのコスト面
- YZF-R9最新情報のまとめと購入推奨
MT-09やYZF-R6との違いを比較

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多くの人が抱く疑問、「R9って、結局MT-09にカウルを被せただけの手抜きモデルじゃないの?」という点について、明確にNOと言わせてください。
ヤマハはYZF-R9の開発にあたり、「スーパースポーツ専用設計のアルミ製デルタボックスフレーム」を新規に開発しています。これは非常に大きな意味を持ちます。MT-09のフレームは、ストリートでの扱いやすさを重視して、適度な「しなり」を持たせた設計になっていますが、サーキットのような高荷重がかかるシーンでは、そのしなりが不安定さにつながることもあります。
対してR9のフレームは、スーパースポーツに求められる高い剛性を確保しつつ、ブランド史上最も軽量なフレームとして仕上げられました。さらに、エンジン搭載位置やスイングアームのピボット位置などを微調整し、前後重量配分を理想的な50:50に近づけています。これにより、コーナーへの進入時のフロントの入り方や、旋回中の安定感が、MT-09とは根本的に異なる「ピュアスポーツ」の乗り味になっています。
また、かつてのミドルSSの王者「YZF-R6」と比較するとどうでしょうか。R6は「超高回転型」のエンジン特性で、パワーバンドをキープして走るには高いスキルと集中力が求められる、まさにレーシングマシンそのものでした。一方、R9は中低速トルクが太いため、ギア選択を多少ミスしても、アクセルを開けるだけで力強く加速してくれます。R6のような「カリカリの緊張感」ではなく、「操る余裕と楽しみ」を提供してくれるのがR9です。絶対的なコーナリングスピードは軽量なR6に分があるかもしれませんが、多くの一般ライダーにとっては、R9の方が「速く、かつ楽に」走れることは間違いありません。
ライバルのZX-6Rと比較検証

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現行600ccクラスに残された数少ない4気筒モデル、カワサキ「Ninja ZX-6R」との比較も、購入検討時の大きな悩みどころです。
| 比較項目 | ヤマハ YZF-R9 | カワサキ ZX-6R |
|---|---|---|
| エンジン形式 | 890cc 水冷直列3気筒 | 636cc 水冷直列4気筒 |
| 最高出力 | 119 PS | 122 PS (ラムエア加圧時 128PS) |
| 最大トルク | 93 Nm / 7,000rpm | 69 Nm / 10,800rpm |
| 電子制御 | 6軸IMU、スライドコントロール、クルコン等 | トラクションコントロール、パワーモード等 |
| キャラクター | トルクフルなオールラウンダー | 高回転スクリーマー |
スペック表を見れば一目瞭然ですが、最大の争点は「トルクの差」にあります。R9の最大トルク93Nmに対し、ZX-6Rは69Nm。しかもR9の方が圧倒的に低い回転数で最大トルクを発生します。これは、街中での追い越しや、ワインディングの立ち上がりで、R9の方が圧倒的に「楽に速い」ことを意味します。
一方で、ZX-6Rの魅力は、14,000回転以上まで突き抜けるように回る4気筒エンジンの高周波サウンドと、トップエンドの伸び切り感にあります。「バイクは高回転まで回してナンボだ」「あのF1のような音が欲しい」という方には、ZX-6Rが唯一無二の選択肢となるでしょう。
しかし、ツーリング用途も含めて考えるなら、R9には強力な武器があります。それは「クルーズコントロール」の標準装備です。高速道路での長距離移動において、右手の疲労を劇的に軽減してくれるこの機能は、一度使うと手放せない便利さです。ZX-6Rにはこの設定がないため、ロングツーリングの快適性ではR9に軍配が上がります。
サーキットでの試乗インプレ評価
海外で行われたメディア向け試乗会や、プロライダーによるサーキットインプレッションでは、R9の「扱いやすさ(Accessibility)」と「戦闘力(Capability)」の融合が高く評価されています。
多くのテスターが口を揃えて言うのは、「R6よりもライン取りの自由度が高い」という点です。R6のようにコーナーの進入速度を極限まで高めて旋回速度を維持する走り方だけでなく、R9はコーナーの奥までブレーキを残して小さく回り、エンジンの強烈なトルクで「ドカン」と立ち上がるような、リッターバイク的な走り方も許容してくれます。ミスをカバーしてくれるエンジンの懐の深さは、我々アマチュアライダーにとって最強の武器になります。
また、弟分である「YZF-R7」からのステップアップを考えている方にとっても、R9は理想的な選択肢です。R7は軽量で素晴らしいハンドリングを持っていますが、最高出力は73PSと、サーキットのストレートや高速道路ではパワー不足を感じる場面もあります。R9への乗り換えで約46PSものパワーアップを果たせば、今まで味わえなかった加速の興奮と、大型バイクを操る充実感を得られるでしょう。
YZF-R7の具体的なスペックや最高速については、以下の記事で詳しく解説していますので、比較検討の参考にしてください。
YZF R7 最高速はどれくらい?リミッター解除や加速性能を徹底解説
マフラーなどカスタムパーツ情報
バイクを購入した後の楽しみといえば、やはり自分好みに仕上げる「カスタム」ですよね。YZF-R9はグローバルモデルだけあって、発売直後から主要パーツメーカーによるラインナップが充実することが予想されます。
中でも注目なのは、ヤマハの純正オプションとしても設定されるであろう「アクラポビッチ(Akrapovič)」製のフルエキゾーストマフラーです。3気筒独特のトリプルサウンドをより官能的に響かせるだけでなく、軽量化による運動性能の向上も見込めます。もちろん、日本国内で公道を走る場合は、車検に対応した「JMCA認定」または「Eマーク付き(かつ国内規制適合)」のモデルを選ぶ必要があります。
また、高速道路を多用するツーリングライダーには、防風効果を高める「レーシングスクリーン」への交換が定番となるでしょう。プーチ(Puig)やゼログラビティ(Zero Gravity)といった有名ブランドから、空力特性を考慮した形状の製品が登場するはずです。
さらに、ヤマハ車特有のおすすめアイテムとして「パフォーマンスダンパー」があります。これは、フレームに取り付けることで車体の微細な振動を吸収し、乗り心地を上質にする魔法のようなパーツです。長距離ツーリングでの疲労軽減や、ハンドリングの安定感向上に効果絶大なので、ぜひ納車時に装着を検討してみてください。
燃費や維持費などのコスト面
夢のバイクを手に入れても、維持できなければ意味がありません。YZF-R9のランニングコストについて、現実的な数字を見ていきましょう。
まず燃費ですが、同じエンジンを積むMT-09の実績から推測すると、ツーリング利用で約18〜22km/L、市街地走行で15〜17km/L程度が見込まれます。燃料タンク容量は14L前後と予想されるため、満タンからの航続距離は計算上250km〜300km程度となります。「もう少しタンクが大きければ…」と思うかもしれませんが、250km走れば人間の方が休憩したくなるので、実用上は必要十分と言えるでしょう。
維持費に関する注意点
- 燃料: 高圧縮比の高性能エンジンのため、無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)指定です。レギュラーガソリンよりも燃料代は少し高くなります。
- タイヤ: リアタイヤのサイズは180/55ZR17、または最新SSトレンドの190/55ZR17が採用されます。このサイズのハイグリップタイヤは、前後セットで交換すると工賃込みで5万円〜8万円ほどかかります。ライフ(寿命)もツーリングタイヤで1万km前後、スポーツタイヤなら5,000km〜7,000km程度と考えておきましょう。
- オイル交換: 3気筒エンジンのため、オイル量は約3.0L〜3.5L程度必要です。高性能な化学合成油を定期的に交換することで、エンジンのパフォーマンスを維持できます。
YZF-R9最新情報のまとめと購入推奨

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ここまで、新型YZF-R9の魅力を多角的に深掘りしてきましたが、結論としてこのバイクは「間違いなく買い」のモデルであると断言します。
その理由はシンプルです。
- 圧倒的なコストパフォーマンス: 150万円を切る価格で、専用フレーム、ブレンボStylema、ウイングレット、6軸IMU搭載の最新電子制御がすべて手に入ります。他メーカーなら200万円クラスの内容です。
- 唯一無二のキャラクター: 3気筒エンジンのトルクフルな特性と、SSのシャープなハンドリングを融合させたバイクは、現状他に存在しません。街乗りからサーキット、ロングツーリングまで、一台で全てを「高次元で」こなせる懐の深さがあります。
- 所有する喜び: Rシリーズの美しいスタイリングと、コックピットに座った時の高揚感は、所有欲を十分に満たしてくれます。
「R1ほどの過激なパワーやポジションは辛いけれど、R7では物足りない」「最新のテクノロジーを体感しながら、長く付き合える相棒が欲しい」と考えているライダーにとって、YZF-R9はまさに理想の回答です。ただし、繰り返しになりますが、初期ロットの争奪戦は必至です。「もう少し様子を見てから…」と考えていると、手に入るのが数年先になってしまうかもしれません。
もし少しでも心が動いているなら、今すぐ最寄りのディーラーへ行き、実車の入荷予定を聞いてみてください。その一歩が、あなたのバイクライフを劇的に変える新しい扉を開くことになるはずです。
※免責事項
本記事に含まれる情報は、2025年12月13日時点での公開情報および予測に基づいています。メーカーによる仕様変更や価格改定、発売日の延期等が発生する可能性があります。最新の正確な情報は、必ずヤマハ発動機公式ウェブサイトおよび正規ディーラーにてご確認ください。また、公道での走行は交通ルールを遵守し、安全運転を心がけてください。
以上、ツーホイールズライフの「S」でした。