カワサキ

徹底解説!Z1000JとZ1000Rの違い

※本ページはプロモーションが含まれています

徹底解説!Z1000JとZ1000Rの違い

ツーホイールズライフ・イメージ

カワサキの空冷Zシリーズには、Z1000JとZ1000Rという非常に人気が高い名車があります。「Z1000JとZ1000Rの違い」について検索されたあなたは、この二つのモデルがどのような関係性にあり、具体的に何が異なるのか、詳細な情報を求めていることでしょう。

例えば、通称Z1000J ジェイソンと呼ばれるモデルの特徴や、Z1000R1 R2 違い、さらにZ1000R Z1100R 違いについても気になる点かもしれません。

また、S1仕様に採用されたZ1000Rツインプラグヘッドや、Z1000R1もったいないと言われるほどの稀少価値についても情報をお探しでしょう。Z1000J ジェイソンの中古車事情や、今なおプレミア価格で取引されるローソンレプリカ 中古車の価格差も、両者の違いを明確に反映しています。

この記事では、AMAスーパーバイク選手権を制覇したベースモデル「J」と、その栄光を称える記念モデル「R」について、その違いを歴史的背景から詳細なスペックまで徹底的に比較・解説します。

記事のポイント

  • Z1000JがAMA制覇のベースマシンとなった経緯
  • Z1000Rが「ローソンレプリカ」と呼ばれる理由
  • Z1000JとZ1000Rの具体的な装備や外装の違い
  • R1、R2、S1、Z1100Rといった派生モデルとの差異

 

Z1000JとZ1000Rの違い:基本概要

Z1000JとZ1000Rの違い:基本概要

ツーホイールズライフ・イメージ

  • AMA制覇のベース機Z1000J
  • ジェイソンの愛称の由来
  • レースベース車としてのZ1000J
  • ジェイソン 中古市場の動向
  • ローソンレプリカの誕生

AMA制覇のベース機Z1000J

AMA制覇のベース機Z1000J

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000Jは、1981年に登場したカワサキの空冷フラッグシップモデルです。Z1000Mk.IIの後継機にあたり、Z1から続く空冷Zシリーズの第二世代の幕開けを飾った重要なオートバイと言えます。

このモデルが開発された最大の目的は、当時アメリカで絶大な人気を誇っていた市販車ベースのレース、AMAスーパーバイク選手権のレギュレーションに対応することでした。当時のレギュレーション変更により、4気筒マシンの排気量上限が従来の1025ccから1000cc(厳密には998cc)へと引き下げられたのです。

これに対応するため、Z1000Jはエンジンを新設計。Z1000Mk.IIの1015cc(ボア×ストローク70×66mm)に対し、Z1000Jは69.4×66.0mmの998ccとし、レギュレーションにきっちりと適合させました。単なる排気量ダウンではなく、エンジン内部も大幅に見直されています。具体的には、クランクシャフトの軽量化、キックシャフトの思い切った廃止、カムチェーンのローラー式からサイレント式への変更、そしてキャブレターの負圧式ミクニBS34採用(Z1000Mk.IIは強制開閉式VM28)など、Z1系から続く設計を徹底的にリファインしました。

Z1000Jの主な特徴

  • AMAスーパーバイクのホモロゲーション取得を目的としたベースモデル
  • 新設計の998ccエンジン(Z1000Mk.IIは1015cc)
  • キックシャフト廃止やクランク軽量化によるエンジンのレスポンス向上と軽量化
  • フレームも新設計され、エンジンマウント前側2点をラバーマウント化し振動を低減

フレームも新設計となり、ステアリングヘッド周辺に補強が加えられる一方、エンジン前方のマウント2箇所をラバーマウント化。これにより、Z1系特有の大きな振動を低減し、乗り心地と信頼性を向上させました。このように、Z1000Jはレースで勝利するために生まれ、Z1000Mk.IIの245kgから230kgへと15kgもの大幅な軽量化を達成した、新世代のZだったのです。(出典:カワサキモータースジャパン「カワサキZの歴史」

ジェイソンの愛称の由来

ジェイソンの愛称の由来

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000Jには、一部のバイクファンの間で「ジェイソン」というユニークな愛称が使われることがあります。

この愛称の由来については諸説ありますが、最も有力とされるのは、1983年型の上級モデル(J3)や、その兄弟車であるZ1100GP(Z1000Jベースの1100ccモデル)に装着されていた、角型ヘッドライトを覆うビキニカウルや、その上部に位置する角型の一体式メーターバイザーの独特な形状にあります。

その無機質で特徴的なカウルデザインが、1980年代に人気を博したホラー映画「13日の金曜日」シリーズに登場する殺人鬼、ジェイソン・ボーヒーズが被るホッケーマスクを強く連想させることが、この愛称の直接的な理由とされています。

愛称に関する注意点

Z1000Jの「ジェイソン」という愛称は、後述するZ1000Rの「ローソンレプリカ」ほど一般的に広く浸透している公式な呼称ではありません。主に1981年型(J1)や1982年型(J2)の丸目ヘッドライト仕様ではなく、1983年型(J3)やZ1100GPなどの角型ライトとカウルを持つ後期モデルを指す俗称の一つとして、一部のファンの間で使われていたと考えるのが自然でしょう。

ちなみに、北米仕様のZ1000J(KZ1000J)は、J1、J2ともに丸みを帯びたティアドロップ形状の「丸タンク」と丸目ヘッドライトが標準でしたが、欧州仕様のZ1000JはZ1000Mk.IIの流れを汲む角張った「角タンク」が採用されており、仕向地によっても外装イメージが異なっていました。

レースベース車としてのZ1000J

レースベース車としてのZ1000J

ツーホイールズライフ・イメージ

前述の通り、Z1000JはAMAスーパーバイク選手権への出場と勝利を目的として開発された、純粋な「レースベース車」としての側面を強く持つモデルです。そして、その期待に応え、デビューイヤーの1981年に見事な結果を残すことになります。

カワサキファクトリーチームの若きライダー、エディ・ローソンAMA Motorcycle Hall of Fame - Eddie Lawson 参照)が、市販のZ1000J(北米仕様のKZ1000J)をベースとしたレーサーを駆り、ホンダの天才ライダー、フレディ・スペンサーとシーズンを通して激しいタイトル争いを繰り広げました。最終的にローソンは全8戦中4勝をマークし、見事に1981年のAMAスーパーバイクチャンピオンを獲得しました。これはカワサキにとって、オーバー1000cc(当時のモンスタークラス)での初のAMAタイトル獲得という、歴史的な偉業となりました。

名チューナー、ロブ・マジーとJ

この時エディ・ローソンが乗ったチャンピオンマシンは、伝説的な名チューナー、ロブ・マジーによって手がけられたものでした。市販のZ1000Jをベースに、レギュレーションの範囲内で勝つための徹底的なチューニングが施されていたのです。このことからも、Z1000Jがノーマルの状態から「レースベース車」として非常に高いポテンシャルを持っていたことが分かります。Z1000Jの軽量化された車体と新設計エンジンは、チューナーにとっても格好の素材だったのです。

ジェイソン中古市場の動向

ジェイソン中古市場の動向

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000J(ジェイソンと呼ばれる仕様含む)は、現在の中古市場において、後述するZ1000Rと比較すると流通量は比較的多く、価格も手頃な傾向にあります。これは、Z1000Rが「ローソンレプリカ」として唯一無二の特別な価値を持ち、異常なほどのプレミア価格になっているためで、そのベースモデルであるJは相対的に安価になっているのです。

しかし、「手頃」とは言っても、それはあくまでZ1000Rと比較した場合の話です。製造から40年以上が経過したビンテージバイクであり、近年はZ1000J自体の価値も見直されています。特に、北米仕様に採用されていたティアドロップ形状の通称「丸タンク」モデルは、Z1/Z2を彷彿とさせるデザインとして人気があり、欧州仕様の「角タンク」モデルよりも高値で取引される傾向があります。コンディションの良い個体は、着実に価格が上昇しているのが現状です。

中古車選びの注意点

Z1000Jの中古車を探す際は、以下の点に細心の注意が必要です。

  • 年式相応の劣化: 当然ながら40年以上前の車両です。エンジン、フレーム、電装系など、全ての箇所に劣化がある前提で、整備記録やレストア内容がしっかりしている個体を選びたいところです。
  • Z1000R仕様(レプリカ)カスタム: 市場に出回るZ1000Jの中には、Z1000R仕様(ローソンレプリカ仕様)にカスタムされている個体が非常に多く存在します。ライムグリーンに塗装され、ビキニカウルや集合マフラーが装着されていると、一見Z1000Rのように見えますが、これらはあくまで「J」ベースのカスタム車です。純粋なオリジナルのZ1000Jを探している場合は、タンクやカウル、マフラー、メーターなどがオリジナルかどうかを慎重に確認する必要があります。

ローソンレプリカの誕生

ローソンレプリカの誕生

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000Rは、Z1000Jを語る上で欠かすことのできない、まさに「兄弟」であり「派生形」の頂点に立つモデルです。この2台は切っても切れない関係にあります。

1981年のエディ・ローソンによるAMAスーパーバイクチャンピオン獲得という歴史的な偉業を称え、そのチャンピオンマシンのイメージを公道で再現する記念モデルとして、翌1982年に限定発売されたのがZ1000Rです(一説には北米向けに900台など、総生産台数には諸説あります)。これこそが、今や伝説となっている「ローソン・レプリカ」と呼ばれるモデルの誕生でした。

ベースとなったのは1982年型のZ1000J2で、エンジンやフレームといった基本構成はそのままに、チャンピオンマシンを彷彿とさせる数々の特別な装備が与えられました。

Z1000R(R1)の主な特別装備

  • カワサキのワークスカラーである鮮やかなライムグリーンの専用外装
  • 角型ヘッドライトと、レーサーイメージの専用ビキニカウル
  • コーナリングでのホールド性を高める段付きシート
  • 当時のAMAレーサーに装着されていたカーカー(KERKER)製の4in1集合マフラーを標準装備
  • 走行性能を高めるショーワ製リザーバータンク付きリアショック
  • 精悍なイメージを演出するエンジンまわりのオールブラック仕上げ
  • チャンピオンモデルの証である、タンク上面のエディ・ローソンのサイン入りステッカー

特に注目すべきは、社外品であるカーカーのマフラーやショーワの高性能ショックをメーカーが純正採用した点です。これは当時の市販車としては極めて異例なことでした。また、ベースとなったZ1000Jの北米仕様(KZ1000J)が丸みを帯びた「丸タンク」だったのに対し、Z1000Rはヨーロッパ仕様のZ1000Jで使われていた大型の「角タンク」が装備されていたのも大きな特徴です。

まさに、レースの興奮と勝利のイメージをそのまま市販車にフィードバックした、カワサキ初の「オフィシャルなレーサーレプリカ」と呼べるモデルでした。Z1000Jという優れたベースがあったからこそ、Z1000Rという名車が生まれたのです。

Z1000JとZ1000Rの違い:詳細な装備

Z1000JとZ1000Rの違い:詳細な装備

ツーホイールズライフ・イメージ

  • 違いを比較解説
  • ツイン プラグ仕様
  • 違いと派生モデル
  • ローソンレプリカ 中古相場
  • もったいない稀少価値
  • まとめ:徹底解説!Z1000JとZ1000Rの違い

違いを比較解説

違いを比較解説

ツーホイールズライフ・イメージ

「ローソンレプリカ」として1982年に鮮烈なデビューを飾ったZ1000Rですが、エディ・ローソンは同1982年シーズンもAMAスーパーバイクで連覇を達成します。これを受け、カワサキは翌1983年にもZ1000Rを「Z1000R2」として継続販売しました。これにより、最初に発売された1982年型は、区別するために「Z1000R1」と呼ばれることになります。

Z1000R1とR2は、単なる年式違いではなく、ベースモデルが異なるという決定的な違いがあります。R1がZ1000J2をベースにしていたのに対し、R2はZ1000J3がベースとなりました。このベースモデルの変更に伴い、いくつかの仕様変更が行われています。

Z1000R1とR2の主な違いを比較表にまとめました。

項目Z1000R1 (1982年)Z1000R2 (1983年)
ベースモデルZ1000J2Z1000J3
メーター丸形二眼式(J2に準ずる)角型一体式(J3に準ずる)
エンブレムタンク上の「R」の文字がタンク上の「R」の文字が
サイドカバーラインなしライン入り(グラフィック変更)
タンクグラフィックタンクサイドのラインの位置が異なるラインの位置が異なる
サインステッカータンク上面に有り無し

最も大きな外見上の違いはメーターまわりです。R1がZ1000J2ベースの伝統的な丸形二眼メーター(中央に燃料計)だったのに対し、R2はZ1000J3ベースの角型一体式メーターに変更されています。これは、前述の「ジェイソン」の愛称の由来となったZ1100GPなどと共通のデザインです。

また、非常に重要な変更点として、R2のタンクにはローソンのサイン入りステッカーがありません。これは、ローソン選手自身が1983年シーズンからライバルのヤマハへ移籍してしまったため、カワサキとして「ローソンレプリカ」と銘打つことができなくなったためです。このため、R2以降は「スーパーバイクレプリカ」と呼ばれることもあります。

ツインプラグ仕様

ツインプラグ仕様

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000JやZ1000Rを語る上で、忘れてはならないのが究極の存在、「S1」です。

Z1000S1は、市販車であるR1やR2とは全く異なる特別なモデルです。これは、1982年のAMAスーパーバイク選手権に参戦するためのホモロゲーション(レース出場認可)を取得するために、ごく少数(一説には24台〜30台)のみが生産された、純粋なレース用コンプリートマシンです。市販のZ1000Rが「レプリカ」であるのに対し、S1は「本物のレーサー」そのものでした。

 

Z1000S1の主な特徴(市販R1との違い)

Z1000S1は、市販のZ1000R(R1)とは比較にならないほどの特別な装備が与えられていました。

  • ツインプラグシリンダーヘッド: 最大の特徴は、燃焼効率を極限まで高めるために、シリンダーヘッドがZ1000R ツイン プラグ仕様(1気筒あたりプラグ2本)に大変更されていた点です。これにより、高圧縮比でも安定した燃焼を実現しました。
  • 専用カムシャフト・強化クランク: 高回転・高出力に対応するための専用品が組み込まれていました。
  • 専用スイングアーム: 高い剛性を持つ、通称「S1タイプスイングアーム」が装着されていました。このデザインは、後のZRX1100/1200やZRX400でレプリカデザインが採用されるほど、強い影響を与えました。
  • その他: 大容量オイルクーラーや、公道走行に不要な部品が省かれたレース仕様となっていました。

エディ・ローソンが1982年に2年連続チャンピオンを獲得した際のマシンは、このZ1000S1がベースとなっています。まさに「本物のレーサー」であり、市販のZ1000Rは、このS1の圧倒的な強さとスタイルを、公道で楽しむためのレプリカモデルという位置づけになります。

違いと派生モデル

違いと派生モデル

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000Rの絶大な人気を受け、カワサキは「ローソンレプリカ」のスタイルを継承しつつ、さらに排気量を拡大した強力な派生モデルを登場させます。それが1983年に発売されたZ1100Rです。

Z1000RとZ1100Rの最大の違いは、その名の通り「エンジン排気量」です。ベースとなるエンジンが異なります。

モデルZ1000R (R1/R2)Z1100R
エンジンベースZ1000J (998cc)GPz1100 (1089cc)
排気量998cc1089cc
燃料供給キャブレター (BS34)キャブレター (BS34)
最高出力(参考)102PS/8500rpm (J)114PS/8500rpm (GPz1100)

Z1100Rは、Z1000R2とほぼ共通の車体に、当時のカワサキの空冷フラッグシップであったGPz1100(空冷)の強力なエンジン(1089cc)を搭載したモデルでした。Z1000Rの実質的な後継機とも言える存在で、ローソンレプリカのスタイルはそのままに、さらなる絶対的なパワーを求める市場のニーズに応えました。

興味深いのは、ベースとなったGPz1100がカワサキ初のフューエルインジェクション(DFI)を採用していたのに対し、Z1100RはあえてZ1000Rと共通のキャブレター(ミクニBS34)仕様に戻されていた点です。これは、レースシーンでの使用やチューニングのしやすさを考慮した結果とも言われています。

Z1000RがAMAのレースレギュレーション(998cc)に縛られていたのに対し、Z1100Rはその呪縛から解き放たれ、公道でのパフォーマンスを純粋に追求した最強の「R」モデルと言えます。

ローソンレプリカ中古相場

ローソンレプリカ中古相場

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000R、すなわち「ローソンレプリカ」の中古車相場は、現在極めて高騰しています。はっきり言って、異常なほどのプレミア価格で取引されています。

データベースからの情報によれば、「中古車本体価格は、平均で546.41万円。価格帯だと187万円~1,265万円」という情報もあり、これは2024年時点でもさらに上昇している可能性があります。1,000万円を超える車両も存在しており、これはもはや単なる中古バイクではなく、歴史的な価値を持つ「動くコレクターズアイテム」としての価値が付加されていることを示しています。

価格高騰の理由

  • 歴史的価値: エディ・ローソンの人気とAMA制覇という輝かしいレースヒストリー。
  • 唯一無二の存在感: 「ローソンレプリカ」という名前と、それを象徴するライムグリーンのカラーリング。
  • デザインの影響力: 後のZRX1100/1200/400など、長年にわたりこのスタイルを模したモデルが人気を博し、オリジナルの価値が再認識され続けていること。
  • 絶対的な稀少性: もともと限定生産であったため、現存するコンディションの良い個体が極めて少ないこと。

ベースモデルであるZ1000Jとは比較にならないほどの価格差がついており、Z1000R ローソンレプリカの中古車は、Z1(900 Super4)の初期型などと並び、ビンテージバイク市場の頂点に君臨するモデルの一つとなっています。コンディションや、R1かR2か、S1パーツの有無などによっても価格は大きく変動します。

もったいない稀少価値

もったいない稀少価値

ツーホイールズライフ・イメージ

Z1000R、特に最初の1982年モデルである「Z1000R1」には、「もったいない」という言葉が付きまとうほどの特別な稀少価値があります。

この「もったいない」とは、もちろん「公道で乗るのがもったいない」という意味合いです。Z1000R1は、エディ・ローソンが1981年に初めてチャンピオンを獲得したことを記念して作られた、正真正銘のファースト・アニバーサリーモデルです。その最大の象徴が、タンク上面に誇らしげに貼られたエディ・ローソンのサイン入りステッカーです。

前述の通り、R2以降はローソン選手のヤマハ移籍によりこのサインステッカーが廃止され、「スーパーバイクレプリカ」としての側面が強まりました。そのため、純粋な「ローソンレプリカ」としては、このR1が最も価値が高いと評価する熱心なファンも少なくありません。

また、R1がベースのJ2に準じた「丸形二眼メーター」である点も、R2の「角型メーター」よりもZらしさが感じられるとして、R1の人気を支える要因の一つになっています。製造から40年以上が経過し、現存するオリジナルコンディションのR1は極めて貴重です。歴史的な価値を持つバイクを所有する喜びと、「もったいない」と感じてしまうほどの稀少性の間で、オーナーは嬉しい悩みを抱えることになるでしょう。

まとめ:徹底解説!Z1000JとZ1000Rの違い

Z1000JとZ1000Rの違いについて、その基本概要から詳細な装備、派生モデル、市場価値まで詳細に解説してきました。最後に、両者の違いを要点としてまとめます。

  • Z1000JはAMAスーパーバイク選手権参戦のベース機として開発された
  • Z1000RはZ1000Jベースのチャンピオン獲得記念レプリカモデル
  • Z1000Jのエンジンはレース規定に合わせた998cc
  • Z1000Rは「ローソンレプリカ」と呼ばれ絶大な人気を誇る
  • Z1000Jは丸タンク(北米)と角タンク(欧州)が存在する
  • Z1000Rはライムグリーンと専用ビキニカウルが最大の特徴
  • Z1000Rは段付きシートとカーカー製4in1マフラーを標準装備
  • Z1000J ジェイソンは主にJ3やZ1100GPのカウル形状を指す俗称
  • Z1000R1(82年)とR2(83年)ではエンブレムやメーターが異なる
  • R1はJ2ベースの丸型メーター、R2はJ3ベースの角型メーター
  • Z1000S1はツインプラグヘッドを持つ真のホモロゲーションモデル
  • Z1100RはZ1000Rの排気量を拡大した後継派生モデル
  • Z1000J ジェイソンの中古車はRに比べると手頃な傾向
  • Z1000R ローソンレプリカの中古相場は平均500万円を超える高騰状態
  • Z1000R1は「乗るのがもったいない」と言われるほどの稀少価値を持つ

 

▶カワサキのバイクについてもっと知ろう!(関連記事)

-カワサキ