
ツーホイールズライフ・イメージ
スズキから登場した新型アヴェニス125について、「不人気」という噂を耳にして購入を迷っていませんか?独特なデザインから様々な口コミが飛び交っていますが、実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では、最高速やツーリングでの実用性といった性能面はもちろん、購入前に知っておくべきデメリットについても徹底解説します。
また、中古市場の動向や、利便性を高めるリアキャリアの装着、自分好みの一台に仕上げるカスタムの可能性まで、アヴェニス125に関するあらゆる情報を網羅しました。
ポイント
- 「不人気」と言われる理由と実際の評価
- 燃費や最高速などの詳しいスペック
- 購入前に知るべきメリットとデメリット
- 中古相場やカスタムパーツの情報
アヴェニス125は不人気?噂の真相を徹底解剖

ツーホイールズライフ・イメージ
- 新型の特徴と基本スペック
- デメリットとは?購入前の注意点
- 口コミと実際の評判
- 最高速は?加速性能を分析
- 中古相場と選び方のコツ
新型の特徴と基本スペック

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125は、スズキが世界市場に向けて展開する、極めて個性的な125ccスクーターです。その心臓部には、燃焼効率の追求と摩擦抵抗の低減により、燃費性能と走行性能を高次元で両立させることを目指して開発された、スズキ独自のSEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンを搭載しています。
最大の特徴は、従来のスクーターの概念を打ち破るかのような、エッジの効いたシャープでスポーティなスタイリングです。これは、主に活気あふれるインド市場の若者をターゲットとして先行開発された背景が色濃く反映されており、そのアグレッシブなルックスが日本のライダーにも新鮮な驚きを与えています。また、スズキ公式サイトでも紹介されている通り、車両重量は107kgとクラス最軽量級。この軽さが、街中での俊敏なハンドリングと、駐輪時などの優れた取り回し性能に大きく貢献しています。
装備面でも日常の使い勝手を重視しており、スマートフォンなどの充電に便利なUSB電源ソケット(Type-A)を蓋付きのフロントインナーボックス内に標準装備。メーターはフルデジタルの液晶タイプで、燃費の良い運転を視覚的にサポートするエコドライブインジケーターも搭載されています。灯火類は、被視認性と省電力性に優れたLEDヘッドライトとテールランプが採用されています。
デザインの源流
アヴェニス125のスポーティなイメージは、スズキのモトクロッサーからインスピレーションを得ているとされています。特にメーターバイザーの形状は、モトクロスマシンのゼッケンプレートを彷彿とさせ、その出自を物語っています。
| 全長 / 全幅 / 全高 | 1,895mm / 710mm / 1,175mm | 
|---|---|
| シート高 | 780mm | 
| 車両重量 | 107kg | 
| エンジン形式 | 空冷4ストローク単気筒 / SOHC 2バルブ | 
| 総排気量 | 124cm³ | 
| 最高出力 | 6.4kW(8.7PS)/ 6,750rpm | 
| 最大トルク | 10.0N・m(1.0kgf・m)/ 5,500rpm | 
| 燃料タンク容量 | 5.2L | 
| 燃費(WMTCモード値) | 54.3km/L | 
| ブレーキ形式(前/後) | 油圧式シングルディスク / 機械式リーディングトレーリング | 
| タイヤサイズ(前/後) | 90/90-12 / 90/100-10 | 
デメリットとは?購入前の注意点

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125は多くの魅力を持つ一方で、その個性的な設計思想ゆえのデメリットも存在します。これらを事前にしっかりと理解しておくことが、購入後のミスマッチを防ぎ、満足のいくバイクライフを送るための鍵となります。
シート下の収納スペース(メットイン)
最も多くのユーザーが指摘するデメリットが、シート下収納の容量です。容量は約21.5Lと、数値上はクラス標準ですが、内部の形状がやや浅く、突起もあるため、実際の使い勝手は数値以上にシビアです。特に問題となるのがヘルメットの収納で、多くのフルフェイスヘルメットや、一部のジェットヘルメットも形状によっては収納できません。エアロパーツが付いたスポーティなモデルや、大きめのシステムヘルメットはほぼ収納不可能と考えた方が良いでしょう。日常的にヘルメットを収納したい方は、購入前に必ずご自身のヘルメットで試す必要があります。
乗り心地と快適性
次に、快適性に関するポイントです。シートはデザイン性を重視したシャープな形状で、クッションは比較的硬めに設定されています。短時間の街乗りでは気にならないかもしれませんが、1時間を超えるような連続走行ではお尻の痛みを感じるという声が多数聞かれます。また、サスペンションもスポーティな走りを意識したセッティングのため、路面の綺麗なアスファルトでは安定していますが、荒れた路面や段差ではゴツゴツとした突き上げ感を伝えやすい傾向があります。しっとりとした上質な乗り心地を期待すると、裏切られるかもしれません。
高速域の動力性能とライディングポジション
動力性能も理解しておくべき点です。街中での発進加速は軽快ですが、時速70kmを超えたあたりからの加速は緩やかになります。特にバイパスや自動車専用道路など、交通の流れが速い道を頻繁に利用する方にとっては、追い越し加速時などにパワー不足を感じる場面が想定されます。また、ライディングポジションはハンドル位置がやや低めで、若干の前傾姿勢。足元のフロアボードもフラットですが、足を前方に投げ出すようなリラックスした姿勢は取りにくいため、長距離では窮屈に感じる可能性があります。
購入前に必ず確認したい3つのポイント
アヴェニス125を検討する際は、以下の3点を自身の使い方と照らし合わせ、許容できる範囲かどうかを冷静に判断することが極めて重要です。
- 収納力:普段使っているヘルメットは確実に入るか。通勤バッグや雨具など、他に収納したいものは何か。
- 快適性:主な用途は短距離の街乗りか、それとも片道1時間以上の通勤やツーリングか。
- 動力性能:走行する道路はストップ&ゴーの多い市街地か、それとも高速巡航が必要なバイパスか。
口コミと実際の評判

ツーホイールズライフ・イメージ
実際にアヴェニス125を所有し、日々を共にしているオーナーからは、どのような本音の声が上がっているのでしょうか。バイクに関する国内最大級のコミュニティサイト「Webikeコミュニティ」などに寄せられたリアルな評価と評判を、良い点・悪い点に分けて詳しく見ていきましょう。
【👍 肯定的な口コミ・評判】
唯一無二のデザイン
 「ロボットアニメのような近未来的なデザインが最高。他のスクーターには絶対にない個性があり、所有欲が満たされます。信号待ちで他のライダーから見られることも多く、優越感に浸れます。」
驚異的な燃費性能
 「本当にガソリンが減らない。何も気にせず普通に街乗りしているだけで、常にリッター48km以上をキープしています。給油の回数が激減し、維持費の安さを日々実感しています。」
意のままに操れる軽快感
 「車体がとにかく軽いので、狭い路地でのUターンや駐輪場での取り回しが全く苦になりません。コーナーもヒラリヒラリと軽やかに曲がれて、バイクを操る楽しさを再認識させてくれました。」
【👎 否定的な口コミ・評判】
積載性は期待以下
 「メットインは本当に物が入らない。お気に入りのフルフェイスが入らなかった時はショックでした。結局、スタイルを崩したくなかったけど、利便性に負けてリアボックスを付けました。」
長距離は苦行
 「シートが硬く、30分も乗ればお尻が痛くなり始めます。乗り心地も硬質で、路面のギャップをダイレクトに拾う感じ。ツーリング好きには正直おすすめできません。」
カスタムパーツの選択肢が少ない
 「人気車種と比べると、マフラーや外装パーツなどの選択肢が圧倒的に少ない。個性を出そうにもパーツ探しに苦労するのが現状です。」
これらの口コミから浮かび上がるのは、アヴェニス125が「万人受けする優等生」ではなく、「特定の魅力に特化した個性派」であるという事実です。デザイン、燃費、軽快さという長所が自分の価値観と合致するならば、積載性や快適性といった短所を補って余りある満足感を得られるでしょう。逆に言えば、実用性や快適性を最優先するライダーにとっては、不満の残る選択となる可能性が高いバイクです。
最高速は?加速性能を分析

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125の動力性能、特にライダーが気になる「最高速」はどの程度のものなのでしょうか。メーカーによる公式な最高速データは公表されていませんが、多くのオーナーによる実測レビューやインプレッションから、その実力値を詳細に分析します。
様々な情報を総合すると、アヴェニス125の最高速はメーター読みで時速90km〜100km程度というのが一般的な見解です。ただし、バイクのスピードメーターは安全上の理由から実際の速度よりも5%〜10%程度高く表示される傾向(通称:ハッピーメーター)があるため、GPS等で計測した実測値は時速85km〜95kmの範囲に収まると考えられます。この数値は、ライダーの体重、路面の勾配、風向きといった様々な外的要因によって大きく変動します。
速度域で豹変する加速フィール
アヴェニス125の加速性能は、速度域によってその性格が大きく変わります。この特性を理解することが、アヴェニス125を上手く乗りこなすコツです。
- 得意な領域(0km/h → 60km/h):
 この領域では、107kgという軽量な車体と、発進加速を重視したエンジンセッティングが相まって、スペックの数値以上に鋭く力強いダッシュを見せます。信号待ちからのスタートでは交通の流れを容易にリードでき、「通勤快速」としてのポテンシャルを存分に発揮します。
- 不得意な領域(70km/h → 最高速):
 一方で、時速70kmを超えたあたりから加速は明らかに鈍化します。空冷2バルブエンジンの特性上、高回転域での伸びは期待できず、最高速に到達するまでには相応の時間と直線距離が必要となります。この領域での追い越し加速は得意とは言えません。
結論として、アヴェニス125の最高速性能は125ccスクータークラスの中では標準的、もしくはやや控えめな部類に入ります。日本の一般道の法定速度は時速60kmですので、日常的な用途で困ることはまずありません。しかし、バイパスや自動車専用道路を頻繁に利用し、常に余裕を持った動力性能を求めるのであれば、よりパワフルな水冷4バルブエンジンを搭載したライバル車種(ホンダ PCXやヤマハ NMAXなど)も視野に入れるべきでしょう。
中古相場と選び方のコツ

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125は2022年10月に国内で発売された比較的新しいモデルです。そのため、中古市場に流通している車両は全体的に年式が新しく、走行距離も少ない、いわゆる「高年式・低走行」の個体が中心となっています。
2025年10月現在の中古車本体価格の相場は、おおよそ19万円〜26万円前後で、多くは20万円台前半から半ばに集中しています。新車価格が284,900円(税込)であることを考えると、諸費用を含めた乗り出し価格では新車と大きな差がないケースもありますが、状態の良い車両を少しでも安く手に入れたい方にとっては魅力的な選択肢です。
後悔しないための中古車選びチェックポイント
中古のアヴェニス125を選ぶ際には、以下のポイントを重点的に、かつ慎重に確認することが失敗を防ぐ鍵となります。
| チェック項目 | 具体的な確認ポイント | 
|---|---|
| 外装の状態 | 立ちゴケや転倒によるカウルの傷、割れ、塗装の色あせ。特にハンドル端、レバー先端、マフラーの傷は転倒の痕跡である可能性が高い。 | 
| 消耗品 | 前後タイヤの溝の深さ(スリップサインの露出)、ブレーキパッドの残量。これらが少ないと購入後すぐに交換費用が発生する。 | 
| エンジン・駆動系 | エンジン始動時の異音(ガラガラ、カタカタ音など)、アイドリングの安定性、排気ガスの色(白煙や黒煙はNG)。エンジン下部からのオイル漏れや滲み。 | 
| フレーム・足回り | ハンドルを左右に切った際の違和感や引っ掛かり。フロントフォークからのオイル漏れ。車体を真後ろから見て、タイヤがまっすぐについているか。 | 
| 電装系 | ヘッドライト(Hi/Lo)、ウインカー(前後左右)、ブレーキランプ、ホーン、メーター表示など、全ての電装品が正常に作動するかを確認。 | 
走行距離と年式のバランス
年間走行距離の目安は3,000km〜5,000kmとされています。アヴェニス125はまだ新しいモデルなので極端な過走行車は少ないですが、年式に対して走行距離が著しく少ない車両は、長期間放置されていた可能性も考えられます。逆に走行距離が多くても、定期的にメンテナンスされていれば問題ないケースもあります。整備記録簿の有無も確認できると安心です。
状態の良い中古車を見極めることができれば、非常にコストパフォーマンスの高い買い物が可能です。可能であれば、信頼できるバイクショップで実車を念入りに確認し、納得した上で購入を決めることを強く推奨します。
「アヴェニス125は不人気」は誤解?実力を多角的に検証

ツーホイールズライフ・イメージ
- アツーリングで使える?
- リアキャリアと積載性
- カスタムパーツと方向性
- 実燃費は優秀?カタログ値との差
- 足つきと乗り心地に関するインプレ
- 総括:アヴェニス125は不人気?後悔しないための評価・評判まとめ
ツーリングで使える?

ツーホイールズライフ・イメージ
「アヴェニス125でツーリングは楽しめるのか?」という問いに対しては、「ツーリングのスタイルと目的を限定すれば、最高の相棒になり得る」というのが答えになります。
アヴェニス125が長距離走行で最大の武器とするのは、やはりその圧倒的な燃費性能です。リッター50kmに迫る経済性は、給油の回数と費用を大幅に削減し、ライダーの精神的・経済的負担を軽減します。また、107kgという軽量な車体と軽快なハンドリングは、景色の良いワインディングロードや、旅先で出会った細い路地を散策する際に、大きなバイクにはない楽しさと機動力を提供してくれます。
しかし、快適なロングツーリングを阻む要素も存在します。繰り返しになりますが、硬めのシートとスポーティなライディングポジションは、長時間同じ姿勢を続けることで疲労が蓄積しやすいです。標準装備の小型スクリーンでは防風効果が限定的で、高速巡航時には風圧を全身で受け止めることになります。そして、積載性の低さは、キャンプ用品などの多くの荷物を運ぶ際には大きな制約となります。
アヴェニス125が輝くツーリングスタイル
これらの特性を考慮すると、アヴェニス125は以下のようなツーリングスタイルでその真価を発揮します。
- 下道お散歩ツーリング:高速道路を使わず、信号の少ない郊外の道をのんびりと走り、気になった場所で気軽に停まるスタイル。
- 日帰りグルメツーリング:燃費の良さを活かして、少し遠くの美味しいものを食べに行く目的のツーリング。
- ワインディング満喫ツーリング:近場の峠道に持ち込み、その軽快なハンドリングを存分に楽しむ走りメインのツーリング。
逆に、高速道路を多用して一日の走行距離を稼ぐような、ダイナミックなロングツーリングには不向きと言わざるを得ません。
アヴェニス125は、スピードや快適性だけがツーリングの価値ではないことを教えてくれるバイクです。燃費を気にせず、風を感じながら、自分のペースで旅を楽しみたいライダーにとって、かけがえのないパートナーとなるでしょう。
リアキャリアと積載性

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125の実用性を飛躍的に向上させる上で、積載性の確保は最も重要なカスタムテーマです。標準のシート下容量(約21.5L)は、雨具と小物を入れれば一杯になってしまうため、日常の利便性を高めるには「リアキャリア」の装着がほぼ必須と言えます。
リアキャリアを装着することで、様々なサイズ・デザインのトップボックス(リアボックス)を取り付けることが可能になり、スクーターとしての利便性を最大限に引き出すことができます。
リアキャリア選びの最重要ポイント:給油口との干渉
アヴェニス125のリアキャリア選びで、他の車種以上に注意しなければならないのが「給油口との干渉」です。アヴェニス125は給油口がシート後方のテールカウル上部に配置されているため、キャリアや取り付けたトップボックスの形状によっては、給油のたびにボックスをずらしたり、キャリアの一部を動かしたりする必要が生じる場合があります。これを避けるため、給油口部分が大きく開口しているデザインや、キャリア天板がヒンジで跳ね上がる機構を持つ製品を選ぶのが賢明です。
主要メーカーと製品の特徴
- スズキ純正オプション:車体とのデザイン的なマッチングは最も優れていますが、価格は比較的高めです。
- デイトナ製:グラブバーキャリアなど、デザイン性と実用性を両立した製品が人気。給油口へのアクセスも考慮されています。
- キジマ製:シンプルで頑丈な作りが特徴。比較的手頃な価格帯も魅力です。
トップボックスを装着すれば、フルフェイスヘルメットの収納はもちろん、スーパーでの買い物、通勤・通学用のカバンなどを天候を気にせず運ぶことができます。荷物を背負う必要がなくなることでライディング時の疲労も軽減され、安全性と快適性が大幅に向上します。アヴェニス125を生活の道具としてフル活用したいのであれば、リアキャリアへの投資は最も費用対効果の高いカスタムと言えるでしょう。
カスタムパーツと方向性

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125は、その個性的なベースデザインを活かし、オーナーの好みや用途に合わせて様々な方向性のカスタムを楽しむことができる素材です。発売から数年が経過し、国内外のサードパーティから魅力的なカスタムパーツが続々とリリースされています。
カスタムの方向性は、大きく「①実用性・快適性向上カスタム」と「②ドレスアップ・性能向上カスタム」の2つに大別されます。
① 実用性・快適性向上カスタム
毎日の通勤・通学やツーリングをより快適で便利にするためのカスタムです。
- ロングスクリーン:旭風防やGIVIなどから、様々な高さ・形状のスクリーンが販売されています。走行風による疲労を劇的に軽減し、雨天時の効果も絶大です。
- ナックルバイザー:ハンドル周りに装着し、手元への走行風を防ぎます。特に気温の低い冬場において、指先のかじかみを防ぐ効果は非常に高いです。
- カスタムシート:ゲル素材を内蔵したコンフォートシートなどに交換することで、長距離走行時のお尻の痛みを大幅に改善できます。
- スマートフォンホルダー/USB電源増設:ナビアプリの利用や電子機器の充電に。もはや現代のバイクライフにおける必須装備と言えるでしょう。
② ドレスアップ・性能向上カスタム
見た目の印象を大きく変え、自分だけの一台に仕上げるためのカスタムです。
- マフラー交換:SP忠男やヨシムラ、BEAMSなどから、様々なデザイン・サウンドのマフラーが発売されています。軽量化による運動性能の向上も期待できます。
- フェンダーレスキット:リア周りをスッキリさせ、よりシャープで軽快なスタイリングを強調します。
- カスタムミラー/レバー類:比較的手軽に交換でき、ハンドル周りの質感を高め、車体全体の印象を引き締める効果があります。
- ステップボード:アルミ製などのステップボードを装着することで、足元のドレスアップと滑り止め効果を両立できます。
カスタム時の法規遵守
カスタムを楽しむ上で、法規を遵守することは絶対条件です。特にマフラーは、騒音規制や排出ガス規制に適合していることを示す「JMCA認定プレート」が付いた製品を選ばなければなりません。不適合なマフラーは違法改造となり、整備不良で取り締まりの対象となります。(参考:全国二輪車用品連合会(JMCA))
実燃費は優秀?カタログ値との差

ツーホイールズライフ・イメージ
アヴェニス125が持つ数々の個性の中で、誰もが疑いなく「長所」として挙げるのが、その卓越した燃費性能です。高効率を徹底追求したSEPエンジンと、クラス最軽量級の車体の組み合わせは、期待を裏切らない経済性をもたらしてくれます。
メーカーが公表している燃費スペックは、国土交通省の定める排出ガス試験の国際的な測定基準である「WMTCモード値」で54.3km/L。これは、市街地、郊外、高速道路といった様々な走行状況を想定した、より実走行に近い燃費値です。
そして特筆すべきは、カタログ値だけでなく、オーナーが記録する実際の燃費(実燃費)も極めて優秀であるという点です。燃費管理サイトやSNSの投稿を見ると、驚くほど良好な数値が数多く報告されています。
走行シーン別 実燃費の目安
- 市街地(ストップ&ゴー多め):最も燃費に厳しい条件ですが、それでもリッター45km〜50kmを記録する声が大多数です。
- 郊外(スムーズな巡航):信号の少ない道を一定の速度で走るような状況では、燃費はさらに向上し、リッター55km以上を達成することも珍しくありません。
- エコラン(燃費意識走行):急発進・急加速を避け、丁寧なアクセルワークを心がけることで、リッター60kmに迫る驚異的な数値を記録するオーナーも存在します。
燃料タンク容量は5.2Lと標準的なサイズですが、仮に実燃費を保守的にリッター48kmと計算しても、満タンからの航続距離は約250kmに達します。これは、東京駅から箱根湯本駅まで無給油で往復できる距離に相当します。日々の通勤・通学や週末のツーリングにおいて、ガソリン代を気にすることなく気軽に走り出せる経済性は、アヴェニス125がもたらす最大の価値の一つと言えるでしょう。
足つきと乗り心地に関するインプレ

ツーホイールズライフ・イメージ
バイクの運転に慣れていない方や小柄な方にとって、停車時の「足つき性」は安心感に直結する非常に重要な要素です。アヴェニス125の足つき性と、実際の乗り心地について、より深く掘り下げてみましょう。
アヴェニス125のシート高は780mm。これは125ccスクーターのカテゴリーではごく標準的な数値で、特別に高いわけでも低いわけでもありません。しかし、アヴェニス125の安心感を高めているのは、数値以上に107kgという圧倒的な車体の軽さです。万が一バランスを崩しかけても、軽い車体のおかげで踏ん張りやすく、立ちゴケのリスクを大幅に低減してくれます。この軽量さがあるため、たとえ両足の踵が少し浮いたとしても、精神的な不安はかなり少ないでしょう。
ただし、注意点もあります。シートの先端部分(ライダーが跨る部分)がデザインの都合上、やや幅広な形状をしています。そのため、跨った際にスペックの数値以上に股が開き気味になり、結果として足が真下に降ろしにくく、踵が浮きやすくなる傾向があります。
身長別 足つき性のリアルな目安
サスペンションの沈み込みや個人の体格差もありますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 身長170cm以上:両足の踵までベッタリと接地し、膝にも余裕が生まれます。全く不安はないでしょう。
- 身長165cm前後:片足なら踵までしっかり接地します。両足だとつま先立ちになりますが、車体が軽いため支えるのは容易です。
- 身長160cm前後:両足だとつま先がツンツンと着く状態になります。信号待ちなどでは、少しお尻をずらして片足をしっかりと着く乗り方が基本になります。
※小柄な方は、購入前に必ず実車に跨り、ご自身の感覚で不安がないかを確認することを強く推奨します。
乗り心地に関しては、スポーティでやや硬質なフィーリングです。サスペンションは滑らかな路面での安定性を重視したセッティングで、路面の細かな凹凸やマンホールなどの段差では、ゴツゴツとした正直な突き上げ感を伝えてきます。快適性や乗り心地の良さを最優先するならば、他の選択肢を検討した方が満足度は高いかもしれません。
総括:アヴェニス125は不人気?後悔しないための評価・評判まとめ
ここまで、スズキ アヴェニス125の様々な側面を詳細に検証してきました。デザイン、性能、実用性、そしてオーナーからの本音。全ての情報を踏まえた上で、「アヴェニス125は不人気なのか?」という最初の問いに結論を出しましょう。
その答えは、「不人気なのではなく、強烈な個性ゆえに、乗る人を明確に選ぶバイク」です。アヴェニス125は、誰にでも勧められる万人受けのモデルではありません。しかし、その唯一無二の魅力が自分の価値観やライフスタイルに深く突き刺さった時、他のどんなバイクにも代えがたい、最高の相棒となり得るポテンシャルを秘めています。
- 「不人気」という評価は一面的なもので「個性が強く好みが分かれる」が本質
- ロボットを彷彿とさせる戦闘的なデザインは熱狂的なファンを生む魅力の源泉
- 最大の武器はクラストップレベルの燃費性能であり、実燃費も極めて優秀で経済的
- 107kgという軽量な車体が生み出す軽快なハンドリングは街中での走行を最高に楽しくする
- 発進から時速60kmまでの加速は鋭く「通勤快速」として十分以上の性能を持つ
- 一方で最高速は時速100km弱と控えめで、高速域でのパワーはライバルに及ばない
- 明確なデメリットはシート下収納の容量で、フルフェイスヘルメットの収納は困難
- シートやサスペンションは硬めの設定で、快適性よりもスポーティな乗り味を重視
- 足つき性は標準的だが、車体の軽さが不安感を大きくカバーしてくれる
- ツーリングは長距離巡航よりも、下道をのんびり楽しむスタイルに最適
- 積載性はリアキャリアとトップボックスの装着で劇的に改善可能
- カスタムパーツも充実しつつあり、自分だけの一台に育てる楽しみがある
- 燃費、デザイン、軽快さ。これらの要素に強く惹かれるなら、購入を後悔する可能性は低い
- もしあなたが実用性、快適性、動力性能のバランスを求めるなら、他の選択肢が賢明
- 最終的には、スペックや評判に惑わされず、自分の感性を信じて選ぶことが最も重要