
ツーホイールズライフ・イメージ
1992年の登場から30年、日本のバイクシーンを牽引し続けた名車、ホンダ CB400 SUPER FOUR。2022年の生産終了後もその人気は衰えることを知らず、今なお多くのライダーにとって憧れの一台です。特にその心臓部であるHYPER VTECエンジンは、ホンダの技術の結晶であり、多くの人々を魅了し続けています。しかし、一言でVTECと言っても、その歴史の中で数々の進化を遂げ、複数のバージョンが存在することをご存知でしょうか。
この記事では、「CB400 VTEC Revo」というキーワードで情報を探しているあなたのために、年式による進化の歴史から、完成形と名高いCB400SF NC42後期の詳細、そして所有欲を掻き立てる VTEC Revoのカスタム事例まで、徹底的に深掘りして解説していきます。
さらに、CB400スーパーフォアの中古市場における価格動向、例えばC中古車をレッドバロンで探す際の具体的なポイントや、気になる新車の在庫状況、そして多くのファンが待ち望む新型CB400 VTEC登場の噂の真相についても、あらゆる角度から詳しくお届けします。
記事のポイント
- VTECとREVOの具体的な仕組みの違いが分かる
- 年式ごとの特徴と進化の歴史を深く理解できる
- 中古車選びで失敗しないための重要なポイントが学べる
- カスタムの方向性や将来のモデルに関する情報が得られる
名車CB400 VTEC Revoの歴史と特徴

ツーホイールズライフ・イメージ
- 年式による進化
- VTECとREVOの仕組みの違いを解説
- 完成形と名高いNC42後期
- Revoカスタムの可能性
- カラーリングと主要スペックの変遷
年式による進化

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SF、通称「スーフォア」の30年にわたる歴史は、まさにVTECエンジンの進化の歴史そのものです。1992年に登場した初代モデル(NC31型)から、時代の要請する性能や環境基準に応えながら、ホンダを象徴するこのエンジンは熟成を重ねてきました。中古車を選ぶ上で、この進化の過程を正しく理解することは、最適な一台を見つけるための羅針盤となります。
最初の、そして最大の転換点となったのが、1999年のフルモデルチェンジで登場したNC39型です。このモデルで、CB400SFの代名詞とも言える「HYPER VTEC」が初めて搭載されました。これは、エンジンの回転数に応じて1気筒あたりの作動バルブ数を2つから4つへと切り替える画期的な機構。低回転域では2バルブ駆動による力強いトルクと燃費性能を、そして高回転域では4バルブ駆動による胸のすくようなパワーと伸びやかな加速フィーリングを両立させることに成功したのです。
その後もVTECは、ライダーの求めるフィーリングに応えるべく、きめ細やかなアップデートを繰り返していきます。
VTECの進化ステップ
- HYPER VTEC (1999年〜)
記念すべき初代VTEC。6,750rpmを境に2バルブから4バルブへ切り替わる設定でした。 - HYPER VTEC SPEC II (2002年〜)
バルブの切り替え回転数を6,300rpmへと引き下げました。これにより、ワインディングや市街地など、より実用的な速度域で4バルブのパワフルな領域を使いやすくなり、スポーツライディングの楽しさが向上しました。 - HYPER VTEC SPEC III (2003年〜)
SPEC IIをベースとしつつ、新たに「ギアポジションセンサー」を追加。1速から5速までは6,300rpmで切り替わりますが、トップギアである6速での巡航時に限り、切り替え回転数を6,750rpmに戻すという緻密な制御を導入。これにより、高速道路などでの不要なバルブ切り替えを抑制し、燃費と静粛性を高めることに成功しました。 - HYPER VTEC Revo (2007年〜)
最大の変更点は、燃料供給方式が従来のキャブレターから電子制御の燃料噴射装置「PGM-FI」へと変更されたことです。これに伴い、スロットル開度も検知してバルブ切り替えを制御するようになり、よりライダーの意思に忠実でスムーズな走行フィーリングを実現。VTECは新たな次元へと到達しました。(詳細は次項で解説)
そして2017年以降の最終モデルでは、ヘッドライトがLED化され、2018年からはABSが標準装備となるなど、灯火類や安全装備の面でも着実な近代化を遂げ、2022年の生産終了まで「400ccクラスの絶対王者」として君臨し続けたのです。
VTECとREVOの仕組みの違いを解説

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SFを語る上で避けては通れない「VTEC」と「Revo」。この二つのキーワードはしばしば混同されがちですが、その制御ロジックには明確な違いがあり、乗り味にも大きく影響を与えています。基本的には同じ「可変バルブ機構」ですが、RevoはVTECをよりインテリジェントに進化させたものと理解すると分かりやすいでしょう。
SPEC IIIまでのHYPER VTECは、あくまで「エンジンの回転数」という単一の情報を基準にバルブの作動数を切り替える仕組みでした。油圧によってスライドするピンがロッカーアームを連結・分離することで、休止バルブと作動バルブを切り替えます。このシンプルな仕組みにより、ある回転数(例: 6,300rpm)を境にエンジンキャラクターが劇的に変化する、いわゆる「VTECゾーン」と呼ばれる官能的な加速フィールを生み出していました。このドッカンとパワーが炸裂する感覚は、多くのライダーを虜にした魅力の一つです。
一方、HYPER VTEC Revoは、従来のエンジン回転数センサーに加えて、「スロットル開度センサー(TPS)」からの情報もECU(エンジン・コントロール・ユニット)が監視し、バルブの切り替えタイミングを総合的に判断します。これにより、ライダーが置かれている状況や、発している意思をバイクがより深く理解し、最適な制御を行うことが可能になりました。
HYPER VTEC Revoのインテリジェントな制御
例えば、1速から5速で走行している場合、以下のように状況に応じて切り替えタイミングを変化させます。
- 急加速したい時(アクセルを大きく開けた場合)
ECUはライダーが強い加速を求めていると判断し、6,300rpmという比較的低い回転数で4バルブへ切り替え、鋭い加速力を即座に提供します。 - 穏やかに巡航したい時(アクセル開度が小さい場合)
燃費やスムーズさを重視していると判断し、6,750rpmまで4バルブへの切り替えを遅らせます。これにより、不要なパワーの発生を抑え、滑らかで快適なクルージングを実現します。(※なお、6速走行時は燃費と静粛性を優先するため、アクセル開度に関わらず6,750rpmで切り替えが固定されます)
この緻密な電子制御のおかげで、初期のVTECにあった切り替え時のわずかな衝動(人によっては「段付き感」と感じることもありました)が巧みに緩和され、全域にわたって非常に滑らかで扱いやすい出力特性を獲得しました。Revoは、VTECの持つ「楽しさ」はそのままに、「乗りやすさ」と「洗練」を極限まで高めた、まさに正常進化の最終形なのです。
完成形と名高いNC42後期

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SFの長い歴史の中でも、特に中古車市場で絶大な人気を誇り、「史上最高のCB400SF」との呼び声も高いのが、最終型式であるNC42、その中でも特に2017年以降のモデル、通称「後期型」です。このモデルが単なる最終型ではなく「完成形」と称賛されるのには、いくつかの明確な理由が存在します。
第一に、年々厳格化される排出ガス規制(平成28年国内排出ガス規制、内容はユーロ4に相当)という極めて高いハードルをクリアしながら、最高出力を従来の53PSから56PSへと向上させた点が挙げられます。これは、マフラーの構造変更をはじめとする吸排気系の徹底的な見直しと、PGM-FIのセッティングをミリ秒単位で突き詰めたホンダの技術力の賜物です。多くのバイクが規制対応のためにパワーダウンを余儀なくされる中でのこの進化は、驚異的と言えるでしょう。(出典:本田技研工業株式会社 ニュースリリース 2017年10月19日)
第二に、装備の近代化です。ヘッドライトとテールランプが長寿命かつ省電力なLEDへと変更され、伝統的なスタイリングの中に先進性をプラス。夜間の被視認性が大幅に向上し、安全性にも大きく貢献しています。
そして第三に、安全装備の標準化です。2018年11月発売モデルからは、ライダーの急ブレーキ操作を補助するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が標準装備となりました。これにより、雨天時や不意の飛び出しなど、滑りやすい路面状況でも安心してブレーキをかけることができ、バイク初心者や久しぶりにバイクに乗るリターンライダーからも絶大な支持を得ました。
NC42後期は、まさにCB400SFが30年という歳月をかけて積み重ねてきた技術と経験の集大成です。熟成の極みに達した官能的な並列4気筒エンジンとインテリジェントなVTEC Revo、そして現代の交通環境に即した安全装備とが完璧なバランスで融合している。これこそが、中古車価格が高値で安定している最大の理由であり、多くのライダーが最後にたどり着く「究極の一台」と言われる所以なのです。
Revoカスタムの可能性

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SF VTEC Revoは、ノーマルの状態でも極めて完成度の高いバイクですが、その一方でオーナーの個性やライディングスタイルを反映させるカスタムベースとしても無限の可能性を秘めています。「オートバイの優等生」とも評される普遍的なデザインだからこそ、どんな方向性のカスタムにも柔軟に応えてくれる懐の深さがあります。
カスタムの第一歩として、そして最も人気が高いメニューがマフラー交換です。純正マフラーの静粛性も魅力ですが、やはり4気筒ならではの官能的なエキゾーストノートを求め、社外品に交換するオーナーは後を絶ちません。モリワキやヨシムラといった老舗ブランドからリリースされる集合管は、心地よいサウンドだけでなく、軽量化や出力特性の変化ももたらし、満足度が非常に高いカスタムです。
次に、ライディングの質を直接左右する操作系のカスタムも人気があります。ハンドルバーを交換してポジションをよりスポーティーな前傾姿勢にしたり、逆にアップライトにしてツーリングでの快適性を追求したり。また、調整機能付きのレバーや、剛性感の高いバックステップキットに交換することで、よりダイレクトで精密な操作感を得ることも可能です。
多様なカスタムスタイル
CB400SFは、目指す方向性によって様々なスタイルを構築できます。
- ツーリング快適仕様: 大型スクリーン、リアキャリア、パニアケース、ETC、グリップヒーターなどを装備し、長距離移動の快適性を追求。
- カフェレーサー風: セパレートハンドル、シングルシートカウル、バックステップなどを装着し、クラシカルでレーシーな雰囲気を演出。
- パフォーマンス追求仕様: オーリンズ製のリアサスペンションやブレンボ製のブレーキキャリパーなど、高性能な足回りで走行性能を徹底的に磨き上げる。
他にも、ビキニカウルの装着による高速巡航時の防風効果の向上、フェンダーレスキットによるリアビューのスタイリッシュ化、エンジンスライダーの装着による万一の転倒への備えなど、選択肢は文字通り無限大です。純正の優れたバランスを活かしつつ、自分だけの理想の一台を創り上げていく過程は、CB400SFを所有する大きな喜びの一つと言えるでしょう。
カスタムを楽しむ上での重要事項
カスタムを行う際には、必ず保安基準(車検の基準)に適合しているかを確認することが絶対条件です。特にマフラーの音量や排ガス成績書、ハンドルの寸法変更による構造変更の要否などは注意が必要です。パーツの取り付けに少しでも不安がある場合は、安全のためにも専門知識と技術を持つプロのショップに依頼することを強く推奨します。
カラーリングと主要スペックの変遷

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SFは、その長い歴史の中でイヤーモデルごとに様々なカラーリングを纏ってきました。ホンダのワークスカラーであるトリコロールを彷彿とさせる定番カラーから、時代を反映したシックなカラー、台数限定の特別なアニバーサリーモデルまで、その多彩なカラーバリエーションを追うのも、このバイクの楽しみ方の一つです。
特に人気が高いのは、やはりホンダの伝統を受け継ぐ鮮やかなキャンディーブレイジングレッドや、いつの時代も飽きのこない精悍なグラファイトブラックです。また、NC42後期では、深みのある青が美しいアトモスフィアブルーメタリックなども登場し、多くのファンの心を掴みました。
ここでは、HYPER VTEC Revoが搭載されたNC42型(2007年〜2022年)における、主要スペックの変遷をより詳しくまとめた表をご覧ください。
| 項目 | 2007年モデル (前期) | 2014年モデル (中期) | 2017年モデル (後期) |
|---|---|---|---|
| 型式 | EBL-NC42 | EBL-NC42 | 2BL-NC42 |
| 最高出力 | 39kW (53PS) / 10,500rpm | 39kW (53PS) / 10,500rpm | 41kW (56PS) / 11,000rpm |
| 最大トルク | 38N·m (3.9kgf·m) / 9,500rpm | 38N·m (3.9kgf·m) / 9,500rpm | 39N·m (4.0kgf·m) / 9,500rpm |
| 車両重量 | 198kg (ABS仕様) | 200kg (ABS仕様) | 201kg (ABS標準) |
| 燃料供給装置 | 電子制御式燃料噴射装置 (PGM-FI) | ||
| ヘッドライト | ハロゲン | LED | |
| ABS | タイプ別設定 | 標準装備 | |
| 主な変更点 | VTEC Revo搭載、FI化 | サイドカバー、テールカウル等の外装デザイン変更、10本スポークホイール採用 | 排ガス規制対応、出力向上、マフラー形状変更、LED灯火類採用 |
この表からも明らかなように、2017年の最後のモデルチェンジが単なる規制対応に留まらず、動力性能をむしろ向上させるという「攻め」の改良であったことがお分かりいただけるでしょう。これは、吸排気効率の改善やフリクションロスの低減など、エンジン内部にまで手を入れた地道な改良の積み重ねによって実現されたものです。このスペックシートには現れない細やかな熟成こそが、NC42後期が「完成形」と呼ばれる所以なのです。
CB400 VTEC Revoの購入完全ガイド

ツーホイールズライフ・イメージ
- 新車在庫は入手可能か
- 中古市場の動向
- レッドバロンでの中古車の探し方
- 中古車選びで失敗しないための注意点
- 待望の新型は登場する?
- まとめ:CB400VTEC Revo購入ガイド!VTECとの違いも解説
新車在庫は入手可能か

ツーホイールズライフ・イメージ
多くの方が抱くこの疑問に対し、結論から先に申し上げると、2022年10月の生産終了に伴い、現在ホンダの正規ディーラーでCB400SFの新車を定価で購入することは、残念ながら極めて困難な状況です。
生産終了が公式にアナウンスされた直後、長年愛されてきた名車との別れを惜しむファンや、最後の新車を手に入れようとする人々が全国の販売店に殺到しました。その結果、元々潤沢にあったとは言えない在庫は瞬く間になくなり、実質的に完売状態となりました。
もちろん、可能性が完全にゼロというわけではありません。ごく稀に、販売店がプロモーションなどのために保管していた未登録車両、いわゆる「デッドストック」が市場に出てくるケースや、一度は契約されたものの何らかの理由でキャンセルとなった車両が出てくる可能性はあります。しかし、これらはまさに僥倖としか言えないレアケースであり、積極的に探して見つけられるものではないのが実情です。
期待された「Final Edition」はなぜ発売されなかったのか
ホンダのロングセラーモデルが生産終了する際には、特別なカラーリングや装備を施した「Final Edition」が発売されることが慣例となっていました。そのため、多くのファンがCB400SFでも同様の記念モデルが登場することを期待していましたが、残念ながら発売されることはありませんでした。これは、生産終了の直接的な原因となった「令和2年排出ガス規制」への対応期限が差し迫っており、特別な仕様のモデルを新たに開発・生産する時間的な猶予がなかったためと言われています。
以上の理由から、今からCB400SFという素晴らしいバイクのオーナーになるためには、必然的に中古車市場から探すことが唯一かつ最も現実的な選択肢となります。幸いにも、CB400SFは30年間にわたり生産された大ベストセラーモデルです。そのため、年式や状態も様々な膨大な数の中古車が流通しており、選択肢は非常に豊富です。
中古市場の動向

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400スーパーフォアの中古車市場は、生産終了という大きな節目をきっかけに、その様相を大きく変えました。現在、最も顕著な動向は、高年式のHYPER VTEC Revoモデルを中心に、中古車価格が全体的に高騰しているという事実です。
生産終了前は、年式や走行距離、車両の状態に応じて幅広い価格帯から選ぶことができましたが、現在は市場全体の相場が明らかに底上げされています。特に、走行距離が少なく、傷や錆びもない極上のコンディションを保ったNC42後期型の中には、当時の新車価格を上回るプレミア価格で取引されている個体も決して珍しくありません。これは、新車が手に入らなくなった今、状態の良い中古車に需要が集中していることの現れです。
一方で、SPEC III以前のキャブレターモデルや、年式相応に走行距離を重ねてきた車両であれば、比較的リーズナブルな価格帯で見つけることも依然として可能です。しかし、「安い」ということには必ず何らかの理由(修復歴、過走行、消耗品の劣化など)が潜んでいる可能性があるため、価格だけで判断するのは危険です。購入後の思わぬ出費を避けるためにも、車両の状態を慎重に見極める必要があります。
まとめると、現在の中古車市場は「活況を呈しておりタマ数は豊富だが、価格は全体的に強気」という状況です。そのため、購入を検討する際は、まず自分が「どの年代の、どの程度のコンディションのモデルが欲しいのか」を明確にし、その上でご自身の予算と照らし合わせながら、焦らずじっくりと理想の一台を探していく姿勢が重要になります。
レッドバロンでの中古車の探し方

ツーホイールズライフ・イメージ
中古バイクを探す上で、全国に300以上の店舗網を持つ業界最大手の販売店「レッドバロン」は、非常に有力な選択肢の一つです。特にCB400SFのような人気絶版車を探す際には、レッドバロンならではのメリットを最大限に活用できます。
レッドバロンで探す最大のメリットは、何と言ってもその圧倒的な在庫量と、全国の店舗の在庫を最寄りの店舗に取り寄せることができる「お取り寄せシステム」にあります。公式ウェブサイトで検索すれば、全国で販売されている膨大な数のCB400SFの在庫を一覧で確認できます。自分の住んでいる地域に希望の年式やカラーの車両がなくても、諦める必要はありません。気になる一台を見つけたら、最寄りの店舗に依頼すれば、現車を確認し、購入することが可能です。
また、購入後の手厚いサポート体制も大きな魅力です。レッドバロンが販売する中古車には、独自の修理保証が付帯しており、万が一の故障の際にも安心です。さらに、全国どこでもサポートが受けられるロードサービスなど、バイクライフを総合的にバックアップしてくれる体制が整っている点は、特に長距離ツーリングに出かけるライダーや、バイクのメンテナンスに不安がある初心者にとっては心強い味方となるでしょう。
レッドバロンで理想の一台を見つけるための具体的なステップ
- ステップ1:ウェブサイトで在庫検索
まずは公式ウェブサイトにアクセスし、「CB400SF」や「CB400SB」で在庫を検索。年式、走行距離、価格帯などで絞り込み、候補となる車両をいくつかピックアップします。 - ステップ2:最寄り店舗への問い合わせ
気になる車両が見つかったら、その車両が展示されている店舗ではなく、ご自身が利用しやすい最寄りの店舗へ電話やメールで問い合わせます。車両のより詳細な状態(傷の有無、消耗品の状況など)を確認し、取り寄せの可否や費用について相談しましょう。 - ステップ3:店舗での現車確認
車両が店舗に到着したら、実際に足を運んで自分の目で隅々までチェックします。エンジンをかけてもらうなど、納得がいくまで確認することが重要です。 - ステップ4:商談・契約
車両の状態、保証内容、諸費用など、全てに納得できれば、商談を進めて契約となります。
一方で、個人経営の販売店やインターネットオークションなどと比較した場合、価格設定はやや高めである傾向は否めません。しかし、その価格には、豊富な選択肢の中から選べる利便性と、購入後の手厚い保証という「安心料」が含まれていると考えることができます。信頼と安心を最優先するなら、レッドバロンは間違いなく最良のパートナーの一つです。
中古車選びで失敗しないための注意点

ツーホイールズライフ・イメージ
選択肢が豊富なCB400SFの中古車ですが、その反面、一台一台のコンディションは千差万別です。購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、車両を確認する際には、以下のポイントを特に念入りにチェックしてください。
最重要チェックポイント:エンジン周り
バイクの心臓部であるエンジンは、最も慎重に確認すべき箇所です。まず、エンジンが冷えた状態からの始動性を確認します。セル一発でスムーズに始動するか、異音(「カチカチ」「ガラガラ」といったカムチェーンやタペットの音)はしないか、五感を研ぎ澄ませてチェックしましょう。始動後はアイドリングが安定しているかも重要です。また、エンジン本体や、その前にあるラジエーター、地面などにオイルや緑色の冷却水が漏れたり、滲んだりした跡がないかを、できればライトなどを当てて明るい場所で確認してください。
骨格と足元の健全性:車体・足回り
フレームはバイクの骨格です。大きな歪みや凹み、不自然な再塗装の跡がないかを確認します。特にネック周り(ハンドルと車体を繋ぐ部分)は重要です。ハンドルを左右に切った際に、フレーム側にあるハンドルストッパー部分に傷や凹みがないかは必ず確認しましょう。ここにダメージがある場合、過去に大きな衝撃を受けた(=転倒した)可能性が高いと判断できます。また、フロントフォークのインナーチューブに錆や傷がないか、オイルが漏れていないか、前後のホイールリムに歪みや大きな傷がないかもチェック。タイヤは残り溝だけでなく、側面(サイドウォール)にひび割れ(経年劣化)がないかも確認が必要です。
VTEC機構の作動確認は可能か?
CB400SFならではのチェックポイントがVTEC機構です。可能であれば、販売店の許可を得て試乗させてもらい、VTECが正常に作動するかを確認するのが最も確実です。特定の回転数(モデルによりますが6,300rpm前後)で、エンジン音や排気音が「クォーン!」という刺激的な音に変わり、加速感が一段と鋭くなる感覚があるかを確認します。試乗が難しい場合でも、過去のメンテナンス履歴が分かる整備記録簿が残っているかを確認し、定期的にオイル交換などのメンテナンスが実施されていた車両を選ぶと、トラブルのリスクを低減できます。
もちろん、これらの専門的なチェックを自分一人で行うことに不安を感じるのは当然です。その場合は、遠慮なく販売店のスタッフに車両の状態について詳しく質問したり、可能であればバイクに精通した友人に同行してもらったりすることをおすすめします。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の損」です。高価な買い物だからこそ、納得がいくまで確認することが成功の鍵です。
待望の新型は登場する?

ツーホイールズライフ・イメージ
CB400SF/SBの生産終了後、多くのファンが抱き続けている切なる願い、それは「新型モデルは登場するのか?」という一点に尽きるでしょう。この問いに対して、現時点での結論を申し上げると、2025年現在、本田技研工業からCB400シリーズの直接的な後継モデルに関する公式なアナウンスは一切行われていません。
新型の登場が極めて難しいとされる最大の障壁は、世界的に年々厳格化の一途をたどる排出ガス規制です。CB400SFの生産終了の直接的な引き金となったのも、日本国内で適用された「令和2年排出ガス規制」(内容は欧州のユーロ5に相当)でした。この厳しい規制値を、日本の免許制度に合わせて最適化された400ccクラスの並列4気筒エンジンでクリアしようとすると、触媒の大型化や複雑な電子制御が必要となり、開発コストが大幅に増大します。その結果、車両価格が非現実的なレベルまで高騰してしまう可能性があり、ビジネスとして成立させることが非常に困難なのです。
海外の4気筒モデルに復活のヒントは?
近年、カワサキのZX-4Rをはじめ、海外市場(特にアジア圏)では400ccクラスの4気筒モデルが再び注目を集めています。ホンダも中国市場向けに新型の4気筒エンジンを搭載した「CBR400RR」を発表しており、このエンジンをベースにしたネイキッドモデルが日本市場に導入されるのではないか、という憶測がファンの間で飛び交っています。しかし、これらはあくまで噂の域を出ず、日本の規制や市場のニーズに合わせた仕様変更には多大なコストがかかるため、実現のハードルは依然として高いと言わざるを得ません。
もちろん、これだけ多くのライダーから復活を望む熱い声が上がり続けている以上、ホンダもその声に耳を傾けていないはずはありません。我々の想像を超える革新的な技術で、この高い壁を乗り越えてくれる日が来るかもしれません。しかし、少なくとも現時点においては、我々が手にすることのできる「CB400SF」は、中古車として市場に存在する個体のみが唯一無二の存在であるという事実は、揺るぎません。
まとめ:CB400VTEC Revo購入ガイド!VTECとの違いも解説
記事のポイントをまとめます。
- CB400SFは1992年に登場したネイキッドバイクの金字塔
- 1999年にエンジン回転数でバルブ数を切り替えるHYPER VTECを初搭載
- VTECはSPEC II、SPEC IIIへと進化し制御が洗練された
- VTEC Revoは燃料噴射を採用しスロットル開度も検知する最終形態
- RevoはVTECの切り替わりが滑らかで非常に扱いやすい特性を持つ
- NC42後期型はLEDヘッドライトやABSを装備した完成形として人気が高い
- カスタムベースとしても優秀でマフラーやハンドル交換などが定番
- 生産は2022年10月に終了しており新車の入手は極めて困難
- 中古車市場は価格が高騰傾向にあり特に高年式モデルは高値で推移
- レッドバロンなど大手販売店では全国から在庫を探すことが可能
- 中古車選びではエンジンや車体の状態を慎重に見極める必要がある
- VTEC機構が正常に作動するかの確認も重要
- 新型や後継モデルに関する公式なアナウンスは現在ない
- 厳しい排ガス規制が4気筒モデル復活の大きな障壁となっている
- まさに日本のバイク文化を象徴する一台でありその価値は今後も高まるだろう