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Kawasakiの新型ZX4Rに興味があるものの、「ZX-4Rは売れない」という噂や、具体的なデメリットに関する情報が気になって購入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
特に、低速域でのもたつきや息継ぎといった評判、中古市場の動向、高速道路での性能やリミッターの存在など、事前に知っておきたい情報は山積みです。
この記事では、ZX-4Rの購入で後悔しないために、これらの疑問点をE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点から徹底的に掘り下げて解説し、あなたが納得できる一台を見つけるための判断材料を提供します。
記事のポイント
- ZX-4Rで後悔する具体的な理由
- 噂されるデメリットや問題点の真相
- 購入後に満足するためのチェックポイント
- 賢い選択で後悔を避けるための総括
ZX-4Rで後悔する前に知るべき評価

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- 売れない?販売状況の真相
- 主なデメリットを解説
- もたつきはECUが原因か
- Z息継ぎは初期ロットの問題?
- 高すぎる?価格設定
- 4気筒ならではの維持費
売れない?販売状況の真相

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「ZX-4Rは売れない」というネガティブな声をインターネット上で見かけることがありますが、これは一部の側面だけを切り取った意見であり、実態とは異なります。結論として、ZX-4Rは爆発的なヒットを記録するタイプのバイクではありませんが、その唯一無二のキャラクターから特定の層に強く支持され、安定した需要を確立しているモデルです。
では、なぜ「売れない」という印象が生まれるのでしょうか。その背景には、主に3つの理由が考えられます。
1. 400ccクラスとしては高額な価格設定
最大の理由はその価格です。ZX-4R SEのメーカー希望小売価格は1,155,000円(税込)であり、これは同社の人気モデルNinja 400(770,000円)と比較して約38万円も高価です。この価格帯になると、中古の600ccやリッタークラスのスーパースポーツも視野に入ってくるため、「400ccにこの金額は出せない」と考えるユーザー層がいるのは事実です。そのため、販売台数が限定的になり、「売れていない」と見えてしまうのです。
2. 極めて専門性の高いキャラクター
現代において、400ccクラスで完全新設計の4気筒エンジンを搭載するモデルは他に存在しません。15,000rpm以上まで回る超高回転型エンジンは、サーキットやワインディングで真価を発揮する一方、日常的な移動手段としての実用性や燃費性能を最優先するモデルではありません。言ってしまえば、利便性よりも「乗る楽しさ」「操る快感」という官能性能を追求する、玄人向けのバイクなのです。この尖ったキャラクターが、ターゲット層を限定している要因と言えるでしょう。
3. デビュー当初の供給不足
2023年のデビュー直後は、その衝撃的なスペックから世界中で注文が殺到しました。しかし、生産が需要に追い付かず、長期間の納車待ちが発生しました。これにより、「街で見かけない」「欲しくても手に入らない」という状況が生まれ、結果として「市場に出回っていない=売れていない」という印象を一部で与えてしまった側面も否定できません。
ポイント:販売台数=人気ではない、特別な価値を持つモデル
実際には、このバイクでしか味わえない体験を求める熱心なファンに確実に届けられており、中古市場でも高いリセールバリューを維持しています。単純な販売台数だけでその価値を判断するのは早計であり、ZX-4Rはニッチな市場における成功例と見るのが適切です。
主なデメリットを解説

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ZX-4Rは多くのライダーを魅了する素晴らしいバイクですが、その特殊な成り立ちゆえに、いくつかのデメリットも存在します。購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、事前にネガティブな側面もしっかりと理解しておきましょう。
1. 夏場の熱問題と対策
高性能な高回転型4気筒エンジンは、そのパフォーマンスと引き換えに大きな熱量を発生させます。特に夏場の市街地走行や渋滞時には、エンジンからの熱がライダーの脚、特に内腿あたりを直撃します。走行風が当たらない状況では、フレームや燃料タンクまで熱を帯びるため、ジーンズ一枚での乗車は低温やけどのリスクも伴います。
熱対策は必須
快適に乗るためには、ライディング用のメッシュパンツやレザーパンツの着用が推奨されます。また、停車時にはこまめにエンジンを停止するなどの工夫も有効です。この熱問題は、ZX-4Rが日常の足としてよりも、スポーツ走行を楽しむためのマシンであることを示唆しています。
2. スーパースポーツ特有の足つき性と車重
ZX-4Rのシート高は800mmです。これはスーパースポーツとしては標準的な数値ですが、決して低いわけではありません。身長170cmの方で両足のつま先が接地する程度であり、小柄な方は不安を感じる可能性があります。さらに、車両重量も189kgと、クラス最軽量のNinja 400(167kg)と比較すると22kgも重くなっています。この重量差は、押し歩きやUターン、傾斜地での取り回しで顕著に感じられます。
購入を検討している方は、必ず販売店で実車に跨ってみてください。その際、ただ跨るだけでなく、少し車体を左右に傾けてみて、自分の体格でしっかりと支えられるかを確認することが非常に重要です。
3. 高回転型エンジンゆえの低速域での気難しさ
ZX-4Rのエンジンが最も輝くのは、タコメーターの針が10,000rpmを超えてからです。その反面、街乗りで多用する3,000〜4,000rpmといった低回転域では、トルクが細く、やや気難しさを感じさせることがあります。発進時にはある程度スロットルを開けてクラッチを繋ぐ必要があり、2気筒エンジンのバイクから乗り換えた方は、発進時のエンストに戸惑うかもしれません。この特性については、次の見出しでさらに詳しく解説します。
もたつきはECUが原因か

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ZX-4Rのオーナーや試乗レビューで頻繁に指摘されるのが、発進時や極低速走行時における「もたつき」や「ギクシャク感」です。この現象は、エンジンの不調ではなく、主にECU(エンジンコントロールユニット)にプログラムされた燃料噴射マップのセッティングに起因すると考えられています。
現在の国内仕様のバイクは、世界で最も厳しいとされる排出ガス規制(令和2年排出ガス規制)および騒音規制をクリアすることが義務付けられています。この規制に対応するため、メーカーは特に低回転域での燃料噴射量をかなり薄めにセッティングしています。燃料が薄いと、燃焼効率は上がりますが、トルクが細くなり、スロットル操作に対するエンジンの反応が鈍くなる傾向があるのです。
「もたつき」の正体
この「薄い燃料セッティング」が、スロットルを少し開けただけでは思ったように加速しない、あるいはギクシャクするといった「もたつき」の正体です。これはZX-4Rに限った話ではなく、近年の多くのバイクに共通する特性でもあります。しかし、超高回転型のZX-4Rでは、もともと薄い低速トルクと相まって、その症状がより顕著に感じられるのです。
この特性には慣れも必要ですが、一部のユーザーにとっては大きなストレスとなる可能性があります。この問題への有効な対策として、専門ショップによるECU書き換え(リマッピング)が存在します。
これは、ECU内のプログラムを最適化し、低回転域の燃料噴射量を増やすなどして、よりスムーズで力強いエンジン特性を引き出すカスタムです。ECU書き換えを行ったオーナーからは、「全く別のバイクのように乗りやすくなった」「街乗りでのストレスが激減した」といった高評価が多く聞かれます。
ECU書き換えの注意点
ECUのプログラム変更は、メーカーの設計思想から外れる行為です。そのため、実行するとメーカー保証の対象外となる可能性が非常に高いです。また、信頼できるショップを選ばないと、逆にエンジン不調の原因となるリスクもあります。実施を検討する場合は、これらのデメリットを十分に理解した上で、自己責任で行う必要があります。
息継ぎは初期ロットの問題?

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「もたつき」と並んで報告されることがあるのが、「息継ぎ」と呼ばれる症状です。これは、一定の回転数で加速している際に、一瞬だけエンジンが失火したかのようにパワーが途切れる現象を指します。
この「息継ぎ」症状も、基本的には前述したECUの燃料セッティングが大きく影響していると考えられます。特定の回転数やスロットル開度で燃料が極端に薄くなる領域(いわゆる"トルクの谷")が存在し、そこを通過する際に息継ぎのような挙動として現れるのです。
しかし、ZX-4Rの場合、これに加えて初期生産モデル特有の機械的な問題が関連していた可能性が指摘されています。実際に、カワサキは2023年10月にZX-4Rシリーズの一部車両において、リコールを届け出ています。
国土交通省へのリコール届出情報
国土交通省の発表によると、このリコールは「点火コイルにおいて、スパークプラグキャップの組付け工程が不適切なため、キャップ内のスプリングが変形しているものがある。そのため、走行中の振動などによりスプリングが外れ、点火不良となり、エンジン不調やエンジンストールに至るおそれがある。」という内容でした。
(出典:国土交通省 報道発表資料「リコールの届出について(カワサキ Ninja ZX-4R SE 他)」)
まさにこの点火不良が、オーナーが感じていた「息継ぎ」症状の直接的な原因となっていたケースも少なくないと考えられます。
中古車を検討する際には、このリコールへの対応が完了しているかを必ず確認することが極めて重要です。車台番号がリコールの対象かどうかは、メーカーのウェブサイトで確認できます。年式が新しくなるにつれて、これらの初期トラブルは改善されているため、高年式のモデルを選ぶ方がより安心と言えるでしょう。
高すぎる?価格設定

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ZX-4Rの約115万円という価格は、400ccクラスのバイクとして見ると確かに高額です。しかし、その価格の背景にある「中身」を詳しく見ていくと、むしろコストパフォーマンスに優れたモデルであるという見方もできます。
ZX-4Rは「400ccクラス」という排気量の物差しで測るべきバイクではありません。その本質は、「600ccやリッタークラスのスーパースポーツが持つ高性能な装備を、400ccのエンジンに凝縮したマシン」だからです。
具体的に、同価格帯のライバルや下位モデルと何が違うのか、以下の表で詳細に比較してみましょう。
項目 | Kawasaki Ninja ZX-4R SE | Honda CBR400R | Kawasaki Ninja 400 |
---|---|---|---|
エンジン形式 | 水冷並列4気筒 | 水冷並列2気筒 | 水冷並列2気筒 |
最高出力 | 77PS/14,500rpm | 46PS/9,000rpm | 45PS/10,000rpm |
フロントフォーク | ショーワ SFF-BP (倒立) | ショーワ SFF-BP (倒立) | 正立フォーク |
フロントブレーキ | ラジアルマウント対向4POTダブルディスク | ラジアルマウント対向4POTシングルディスク | 片押し2POTシングルディスク |
電子制御 | トラコン/パワーモード/クイックシフター | ABS | ABS |
新車価格(目安) | 約115万円 | 約86万円 | 約77万円 |
この表から分かるように、エンジン形式や最高出力はもちろんのこと、特にブレーキシステムや電子制御の充実度は、他の400ccクラスとは一線を画しています。フロントのダブルディスクブレーキやトラクションコントロールといった装備は、本来であればより高価な大型バイクに採用されるものです。
これらの豪華な装備を考慮すれば、ZX-4Rの価格設定は決して不当なものではなく、その性能と価値を正しく反映したものだと言えるでしょう。むしろ、これだけの装備をこの価格で実現したカワサキの企業努力を評価すべきかもしれません。
4気筒ならではの維持費

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バイク選びでは車両本体価格だけでなく、購入後の維持費も重要な判断材料です。ZX-4Rは4気筒エンジンを搭載しているため、同クラスの2気筒モデルと比較して、いくつかの項目で維持費が高くなる傾向にあります。後悔しないためには、このランニングコストを事前に具体的に把握しておくことが大切です。
1. 消耗品コストの比較
最も差が出るのが、定期的な交換が必要な消耗品です。気筒数やパフォーマンスの違いが、部品代や交換サイクルに直接影響します。
主な消耗品の違い
- エンジンオイル:ZX-4Rのオイル交換時の規定量は約3.0L(フィルター交換時)ですが、Ninja 400は約1.6Lです。使用するオイルのグレードにもよりますが、1回の交換で数千円の差が出ます。
- スパークプラグ:当然ながら、ZX-4Rは4本、2気筒モデルは2本のプラグが必要です。高性能なイリジウムプラグなどを使用すると、部品代だけで1万円以上の差になることもあります。
- タイヤ:77PSというハイパワーを受け止めるため、ZX-4Rは高性能なラジアルタイヤを装着しています。グリップ力が高い分、摩耗が早く、交換サイクルが短くなる傾向があります。タイヤ交換は数万円単位の出費となるため、この差は大きいでしょう。
2. 法定費用と車検
250ccクラスとの比較では、法定費用も考慮しなければなりません。
- 軽自動車税:ZX-4R(400cc)は年間6,000円、250ccクラスは年間3,600円です。
- 自動車重量税:新車登録時に4,900円が必要です。250ccクラスにはありません。
- 車検(自動車検査登録制度):ZX-4Rには2年ごとに車検が義務付けられています。これには自賠責保険料や印紙代、そして整備費用がかかります。ユーザー車検か店舗に依頼するかで費用は変動しますが、一般的に5万円〜10万円程度の出費を見込む必要があります。
年間の維持費をシミュレーションしよう
これらの費用を総合すると、年間走行距離にもよりますが、ZX-4Rの維持費は同クラスの2気筒モデルよりも年間で数万円から、走り方によっては10万円以上高くなる可能性があります。購入前に、自分の使い方を想定して年間の維持費を計算し、無理のない予算計画を立てることが、長くバイクライフを楽しむための鍵となります。
ZX-4R購入後の後悔を避けるための情報

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- 高速道路での実力は?
- リミッターと最高速の関係
- 中古で探す際の注意点
- 基本スペックと特徴
- まとめ:ZX-4Rで後悔?購入前に知るべき評価とデメリット
高速道路での実力は?

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ZX-4Rの購入を検討している方、特に大型バイクからのダウンサイジングや、250ccクラスからのステップアップを考えている方にとって、高速道路でのパフォーマンスは重要な判断基準の一つです。結論から述べると、ZX-4Rの高速走行性能は400ccクラスの常識を遥かに超えており、大型バイクと比較しても遜色ないレベルにあります。
その最大の理由は、ラムエア加圧時に最大80PSを発生する圧倒的なパワーにあります。日本の高速道路の法定最高速度である120km/h(一部区間)での巡航は、6速で約8,000rpm程度。この回転数でもエンジンにはまだ十分な余力があり、追い越し加速もスロットルを少し捻るだけで瞬時に完了します。大型バイクの集団ツーリングに参加しても、流れをリードすることさえ可能なほどの動力性能を秘めているのです。
また、スーパースポーツならではの高剛性なフレームと、優れた空力性能を持つフルカウルのおかげで、高速域での直進安定性は極めて高いです。横風に煽られることも少なく、ライダーは安心してライディングに集中できます。
快適性については割り切りも必要
ただし、動力性能が高い一方で、快適性についてはスーパースポーツ特有の割り切りが必要です。強い前傾姿勢は、長時間の巡航で首や手首、腰に負担をかけます。アップライトなポジションのツアラーやネイキッドモデルのような快適さはありません。ZX-4Rは「快適に長距離を移動するためのバイク」ではなく、「移動の過程である高速走行そのものを楽しむためのバイク」と理解するのが正しいでしょう。
リミッターと最高速の関係

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「このバイク、一体何キロ出るんだ?」というのは、高性能バイクを語る上で避けては通れない話題です。ZX-4Rのポテンシャルを語る上で、国内仕様に搭載されているスピードリミッターの存在を正確に理解しておく必要があります。
現在、日本国内で販売されている多くのバイクには、業界の自主規制により180km/hで作動するスピードリミッターが搭載されています。したがって、ノーマル状態の国内仕様ZX-4Rで走行する限り、最高速度はメーター読みで180km/h強に到達する手前で燃料供給がカットされるなどして、それ以上加速しないように制御されます。
一方で、このリミッターが搭載されていない海外仕様のZX-4Rは、そのエンジンの真価を解放します。海外のバイク専門誌やメディアによるテストでは、実測値で200km/hを優に超える最高速が記録されており、そのポテンシャルは600ccクラスに迫るものがあります。
リミッターカットは必要か?
サーキットでの走行会などを楽しむ目的で、ECU書き換えによってこのリミッターを解除するカスタムも存在します。しかし、言うまでもなく、日本の公道で180km/hを超える速度を出すことは法律で固く禁じられています。そのため、公道走行がメインのライダーにとって、リミッターの存在は全くデメリットにはなりません。むしろ、400ccという排気量でリミッターが作動する領域まで軽々と到達してしまうこと自体が、ZX-4Rの並外れた性能を証明していると言えるでしょう。
中古で探す際の注意点

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新車価格の高さから、ZX-4Rを中古市場で探している方も多いでしょう。比較的新しいモデルであるため、極端に状態の悪い車両は少ないですが、それでも高価な買い物であることに変わりはありません。購入後に後悔しないために、中古車選びでは以下のポイントを必ずチェックしてください。
中古ZX-4R チェックリスト
- リコール・サービスキャンペーンの対応履歴
前述の通り、ZX-4Rには点火系に関する重要なリコールが出ています。販売店に整備記録簿の提示を求め、リコール対応済みであることを必ず確認しましょう。未対応の場合は、納車前にディーラーで作業をしてもらえるか確認が必要です。 - 転倒歴・修復歴の有無
スーパースポーツは転倒のリスクが高いバイクです。カウルやマフラー、レバーエンドの傷はもちろん、フレームのネック部分にあるハンドルストッパーに打痕や変形がないかを重点的に確認します。ここにダメージがある場合、大きな衝撃が加わった可能性があり、フレームの歪みも懸念されるため避けるのが賢明です。 - カスタム状況とノーマルパーツの有無
マフラーやECUなど、性能に影響するカスタムが施されている場合は注意が必要です。特にECUが書き換えられている車両は、どのようなセッティングになっているか不明なため、リスクを伴います。理想はフルノーマルの車両ですが、カスタムされている場合は、取り外したノーマルパーツが全て揃っているかを確認しましょう。ノーマルに戻せる状態であれば、万が一の際に安心です。 - 消耗品の残量と交換時期
タイヤ、ブレーキパッド、チェーン、スプロケットといった消耗品の残量は必ず確認します。これらの部品は交換すると高額になるため、残量が少ない場合は、その分の価格交渉をするか、納車前に新品に交換してもらえるか相談しましょう。
何よりも重要なのは、信頼できる販売店から購入することです。保証制度が充実しており、納車前整備の内容を丁寧に説明してくれるお店を選びましょう。
基本スペックと特徴

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これまでZX-4Rの様々な側面を解説してきましたが、最後にその基本スペックを改めて確認し、このバイクがどのような思想で設計されたのかを総括します。スペックシートの数値を読み解くことで、そのマシンが持つ本質的なキャラクターが見えてきます。
ZX-4Rの最大の特徴は、言うまでもなく400ccクラスで唯一となる完全新設計の並列4気筒エンジンと、その性能を余すことなく引き出すためのクラスを超えた豪華な車体装備です。
Kawasaki Ninja ZX-4R SE (2025年モデル) 主要諸元 | |
---|---|
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列4気筒 / DOHC 4バルブ |
総排気量 | 399cm³ |
最高出力 | 57kW(77PS) / 14,500rpm (ラムエア加圧時: 59kW(80PS)) |
最大トルク | 37N・m(3.8kgf・m) / 12,500rpm |
車両重量 | 189kg |
シート高 | 800mm |
燃料タンク容量 | 15L |
タイヤサイズ (前/後) | 120/70ZR17 / 160/60ZR17 |
電子制御 | KTRC(トラクションコントロール)、パワーモード、KQS(クイックシフター) |
(参照:カワサキモータースジャパン公式サイト Ninja ZX-4R SE 製品ページ)
注目すべきは、最高出力と最大トルクの発生回転数です。どちらも12,000rpmを超える極めて高い回転数で発生しており、このバイクがいかに高回転域で性能を発揮するように設計されているかが明確にわかります。このスペックシートは、ZX-4Rが単なる移動手段ではなく、「エンジンを回すこと自体を楽しむための官能的なマシン」であることを雄弁に物語っています。
まとめ:ZX-4Rで後悔?購入前に知るべき評価とデメリット
この記事を通じて、ZX-4Rが持つ多面的な魅力と、購入前に理解しておくべき注意点の両方を掘り下げてきました。最後に、後悔のないバイク選びをするための最終的な要点をリスト形式でまとめます。
- ZX-4Rは高価格だがそれはクラス唯一の4気筒エンジンと豪華装備の対価である
- 「売れない」という噂は誤解で特定のファン層から熱烈に支持されている
- 主なデメリットは高めの維持費、夏場のエンジン熱、やや厳しい足つき性
- 低速域でのもたつきは厳しい国内排出ガス規制に対応したECU設定が主因
- ECU書き換えで乗りやすさは改善するがメーカー保証外となるリスクを伴う
- 初期ロットの息継ぎ症状はリコール対応で改善されている可能性がある
- 高速道路での動力性能は400ccクラスの常識を超え大型バイクに匹敵する
- 国内仕様には180km/hのリミッターがあり公道走行では十分な性能である
- 中古車選びではリコール対応済みか、転倒歴、カスタム内容を厳しくチェックする
- 維持費はオイル・プラグ・タイヤ等の消耗品や車検費用で2気筒車より高額になる
- トラクションコントロールやクイックシフターは価格以上の価値がある先進装備
- 15,000rpmまで回る官能的なエンジンサウンドとフィーリングこそが最大の魅力
- 購入の決め手は自分の用途とバイクに求める価値観が合致するかどうか
- 街乗りやツーリングの快適性よりスポーツ走行の楽しさを優先する人向け
- 購入前には必ず試乗を行い低速域のフィーリングとポジションを確認することが必須
- これらの情報を総合的に判断すればZX-4Rで後悔する可能性を大幅に減らせる