ホンダ

CB400FOUR復刻版(NC36)の価値は?旧車との違いと価格相場

※本ページはプロモーションが含まれています

CB400FOUR復刻版(NC36)の価値は?旧車との違いと価格相場

ツーホイールズライフ・イメージ

1997年に登場したホンダ CB400FOUR(NC36)、通称「CB400FOUR復刻版」。そのクラシカルな佇まいから、今なお多くのライダーを魅了しています。しかし、その一方で「旧車との違いは何?」「現在の価格や中古市場の状況は?」といった疑問を持つ方も少なくありません。

また、NC36ヨンフォア仕様という言葉を聞いたことがあるかもしれませんし、カスタムに興味がある方もいるでしょう。発売当時のCB400FOUR新車価格と比較して、現在の価値がどうなっているのか、そして幻の新型の登場はあるのか、気になる点は多岐にわたります。

この記事では、そんなCB400FOUR(NC36)の全てを徹底的に解説していきます。

記事のポイント

  • CB400FOUR(NC36)と旧ヨンフォアの明確な違い
  • 現在の価格相場と中古車選びで失敗しないための注意点
  • 年式や車両状態で見る買取相場の具体的な傾向
  • NC36の魅力を引き出すカスタムの方向性

CB400FOUR復刻版(NC36)の基本情報

CB400FOUR復刻版(NC36)の基本情報

ツーホイールズライフ・イメージ

  • 旧車との関係性を解説
  • スペックと仕様の違い
  • 発売された当時の新車価格
  • 新型モデル登場の可能性
  • NC36 ヨンフォア仕様とは何か
  • NC36のスペックと主要諸元

旧車との関係性を解説

旧車との関係性を解説

ツーホイールズライフ・イメージ

まず結論から言うと、1997年に発売されたCB400FOUR(NC36)は、1974年登場の旧車、通称「ヨンフォア」の復刻版ではありません。これは非常に重要なポイントで、両者は名前こそ同じですが、コンセプトも成り立ちも全く異なるバイクです。

その理由は、開発のモチーフにあります。NC36がデザインの参考にしていたのは、旧ヨンフォアではなく、ホンダの歴史的な名車「ドリームCB750FOUR」でした。象徴的な左右2本ずつの4本出しマフラーや、堂々としたタンクの形状を見れば、その影響が色濃いことが分かります。

例えば、旧ヨンフォアは当時としては先進的な集合マフラー(4into1)を採用したカフェレーサースタイルのスーパースポーツでした。一方でNC36は、懐古的なスタイルを追求した「ニュースタンダードネイキッド」として開発されています。言ってしまえば、両者は目指した方向性が正反対なのです。

「ヨンフォア」という愛称が共通しているため混同されがちですが、「NC36はCB750FOURへのオマージュとして生まれたバイク」と理解するのが正しいと言えますね。

スペックと仕様の違い

スペックと仕様の違い

ツーホイールズライフ・イメージ

前述の通り、NC36と旧ヨンフォアはコンセプトからして異なりますが、スペックや仕様を見ると、それがさらに明確になります。言ってしまえば、ネジなどの規格品を除けば共通パーツは皆無に等しいです。

具体的にどこが違うのか、主要な項目を比較してみましょう。特にエンジン形式やマフラー形状、ブレーキシステムの違いは決定的です。

項目CB400FOUR (NC36)
1997年式
ドリームCB400FOUR
1974年式/1976年式
エンジン水冷 4スト DOHC 4バルブ 並列4気筒空冷 4スト SOHC 2バルブ 並列4気筒
排気量399cc408cc / 398cc
最高出力53PS / 10000rpm37PS / 8500rpm (408cc)
ミッション5速リターン6速リターン
マフラー左右4本出し4into1 集合管
ブレーキ(前)油圧式ダブルディスク油圧式シングルディスク
ブレーキ(後)油圧式ディスク機械式リーディングトレーリング(ドラム)
タイヤ(前/後)18インチ / 17インチ18インチ / 18インチ

このように見ると、NC36は水冷エンジンや前後ディスクブレーキなど、発売当時に合わせた現代的な装備が与えられていることが分かります。一方で旧ヨンフォアは、空冷エンジンやドラムブレーキといった、当時の仕様を色濃く残しているのが特徴です。

発売された当時の新車価格

発売された当時の新車価格

ツーホイールズライフ・イメージ

CB400FOUR(NC36)が発売された1997年当時の新車販売価格は、579,000円(税抜)でした。この価格は、当時の400ccクラスのネイキッドバイク市場において、どのような位置づけだったのでしょうか。

当時、400ccネイキッド市場はまさに激戦区でした。カワサキ「ゼファー」、ヤマハ「XJR400」、そして同じホンダの「CB400スーパーフォア」といったライバルたちが人気を博していました。</これらのモデルと比較すると、NC36の価格は標準的か、もしくは専用設計の4本出しマフラーなどを考慮すると、比較的戦略的な価格設定であったと言えます。

当時のライバル車(参考)

・ホンダ CB400SF Ver.S:569,000円
・カワサキ ゼファーχ:569,000円
・ヤマハ XJR400R:589,000円
(※いずれも1997年前後の価格)

しかし、現在の中古市場では、この新車価格を大きく上回る金額で取引されることも珍しくありません。これは、NC36が持つ独特の魅力と希少性が、時代を経て再評価された結果と言えるでしょう。

新型モデル登場の可能性

新型モデル登場の可能性

ツーホイールズライフ・イメージ

NC36の生産終了から長い年月が経ちますが、「cb400fourの新型は出ないのか?」という声は今でも根強く聞かれます。しかし、結論から言うと、NC36の直接的な後継機や新型が登場する可能性は限りなく低いと考えられます。

その理由は、主に現代の厳しい排出ガス規制と製造コストの問題にあります。

排出ガス規制の壁

NC36のようなキャブレター仕様の4気筒エンジンで、かつ4本の独立したマフラーを持つバイクが現代の排出ガス規制(EURO5相当)をクリアするのは、技術的に極めて困難です。クリアするためには、電子制御燃料噴射(PGM-FI)の搭載はもちろん、それぞれのマフラーに触媒を内蔵する必要があり、現実的ではありません。

製造コストの高騰

NC36の最大の特徴である4本出しマフラーは、非常にコストがかかる部品です。もしこれを現代の品質で再生産しようとすれば、車両価格は大幅に上昇し、とても50万円台では収まらないでしょう。ホンダの空冷4気筒モデルであったCB1100シリーズが生産終了となった背景にも、コストと規制の問題がありました。

これらの理由から、残念ながらカタログモデルとして新型が登場することは期待薄です。NC36は、あの時代だからこそ生まれた奇跡の1台だったのかもしれません。

NC36ヨンフォア仕様とは何か

NC36ヨンフォア仕様とは何か

ツーホイールズライフ・イメージ

WebなどでNC36について調べていると、「ヨンフォア仕様」というカスタムを目にすることがあります。これは、CB400FOUR(NC36)を、旧車の「ドリームCB400FOUR」の外見に近づけるカスタムのことを指します。

本来、NC36はCB750FOURをモチーフにしていますが、共通の「ヨンフォア」という愛称から、旧ヨンフォアのスタイルを投影するカスタムが一定の人気を得ています。主なカスタム内容は以下の通りです。

  • マフラー交換:最大の特徴である4本出しマフラーを、旧ヨンフォアのような4into1の集合管に交換する。
  • シート交換:フラットな形状のシートを、後方が跳ね上がった形状の段付きシート(通称:ヨンフォアシート)に交換する。
  • カラーリング変更:旧ヨンフォアを象徴する赤や青のカラーリングにリペイントする。

このカスタムを施すことで、NC36は本来のネオクラシックな雰囲気から一転し、70年代のカフェレーサーを彷彿とさせるスタイルへと変貌します。ただし、これはあくまでNC36の楽しみ方の一つであり、オリジナルの4本出しマフラーのスタイルを好むオーナーも非常に多いです。

「ヨンフォア仕様」は、NC36のカスタムの一つの方向性ですね。オリジナルの良さを活かすか、旧車の雰囲気を楽しむか、オーナーの好みで選べるのもNC36の魅力です。

NC36のスペックと主要諸元

NC36のスペックと主要諸元

ツーホイールズライフ・イメージ

ここでは、CB400FOUR(NC36)の基本的な性能を理解するために、詳細なスペックを表にまとめます。特にダブルクレードルフレームや前後18/17インチの足回りなど、その乗り味を決定づける要素が詰まっています。(参照:本田技研工業株式会社 広報発表

ホンダ CB400FOUR (NC36) 1998年モデル
全長/全幅/全高2,130mm / 780mm / 1,090mm
ホイールベース1,460mm
シート高790mm
車両重量210kg
エンジン形式NC23E 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
総排気量399cc
最高出力53PS/10,000rpm
最大トルク4.1kgf・m/7,500rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式常時噛合式5段リターン
フレーム形式ダブルクレードル
タイヤサイズ(前)110/80-18
タイヤサイズ(後)140/70-17

シート高は数値上は平均的ですが、シート幅が広いため、数値以上に足つきが良くないと感じる方もいます。また、車両重量210kgは400ccクラスとしては重い部類に入り、取り回しには少し慣れが必要かもしれません。

CB400FOUR復刻版の購入と楽しみ方

CB400FOUR復刻版の購入と楽しみ方

ツーホイールズライフ・イメージ

  • 現在の価格相場
  • 中古車選びの注意点
  • 人気カスタム事例
  • 年式や状態で見る買取相場の傾向
  • 総括:CB400FOUR復刻版(NC36)の価値は?旧車との違いと価格相場

現在の価格相場

現在の価格相場

ツーホイールズライフ・イメージ

現在、CB400FOUR(NC36)の中古車価格は著しく高騰しています。生産期間が1997年〜1998年と非常に短く、現存するタマ数が少ないことが最大の理由です。

具体的な価格帯としては、安い個体でも70万円前後から、状態の良いものでは150万円を超えるプライスが付くことも珍しくありません。これは、発売当時の新車価格(約58万円)を遥かに上回る金額です。

価格高騰の主な理由

  • 希少性:生産期間が約2年と短く、流通台数が少ない。
  • 独自性:他に類を見ない4本出しマフラーのデザイン。
  • 再評価:発売当時は人気が出なかったが、時代を経て魅力が再評価された。

特に、オリジナルの4本出しマフラーが綺麗な状態で残っている車両は価値が高くなる傾向にあります。いくら人気があるとはいえ、購入を検討する際は、車両の状態と価格のバランスを慎重に見極める必要があります。

中古車選びの注意点

中古車選びの注意点

ツーホイールズライフ・イメージ

NC36は最も新しい年式でも製造から25年以上が経過しているため、中古車を購入する際は細心の注意が必要です。デザインや価格だけで決めず、必ず車両の状態を隅々までチェックしましょう。

ここでは、購入前に最低限確認すべき5つのポイントを挙げます。

中古車選びで失敗しないためのチェックポイント

  1. マフラーの状態:NC36最大の価値である純正4本出しマフラーに、サビや大きな傷、凹みがないかを確認します。社外マフラーに交換されている場合、純正品が付属するかどうかも重要です。
  2. エンジンの状態:エンジンをかけてもらい、異音(「カチカチ」「ガラガラ」など)がないか、マフラーから白煙や黒煙が出ていないかを確認します。エンジン周りのオイル漏れや滲みも要チェックです。
  3. 電装系の動作:ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプ、ホーンといった灯火類が全て正常に作動するかを確認してください。
  4. フレームと足回り:フレームにサビや歪みがないか、フロントフォークからオイル漏れがないかなどを確認します。特に転倒歴のある車両は注意が必要です。
  5. タンク内部のサビ:燃料タンクのキャップを開け、内部にサビが発生していないかを確認します。サビが多いと、キャブレターの不調に繋がることがあります。

これらのポイントを自分一人で確認するのが不安な場合は、信頼できるバイクショップに相談するか、整備記録がしっかりと残っている車両を選ぶことをお勧めします。

人気カスタム事例

人気カスタム事例

ツーホイールズライフ・イメージ

NC36は、そのままでも十分に魅力的ですが、オーナーの好みに合わせてカスタムを楽しむこともできます。カスタムの方向性は、大きく分けて「オリジナルの雰囲気を活かす」「旧ヨンフォアの雰囲気に寄せる」かの2つに大別されます。

オリジナルの雰囲気を活かすクラシックカスタム

NC36が持つ「CB750FOUR」のような堂々とした雰囲気を、さらに強調するカスタムです。4本出しマフラーはそのままに、以下のようなパーツ交換が人気です。

  • アップハンドルへの交換で、よりゆったりとしたライディングポジションに。
  • メッキパーツ(フェンダー、エンジンガードなど)の追加で高級感を演出。
  • タックロールシートへの変更で、クラシカルなイメージを強調。

旧ヨンフォアの雰囲気に寄せるカスタム

これは前述した「ヨンフォア仕様」のことです。集合マフラーや段付きシートへの交換がメインとなり、全く異なるイメージの車両に仕上げることができます。ただし、このカスタムを行うと、NC36本来の価値である4本出しマフラーを手放すことになるため、将来的に売却を考えている場合は慎重な判断が求められます。

どちらのカスタムも魅力的ですが、一度社外品に交換したパーツを元に戻すのは手間もコストもかかります。自分がどちらのスタイルを好むのか、じっくり考えてからカスタムに着手するのが良いでしょう。

年式や状態で見る買取相場の傾向

年式や状態で見る買取相場の傾向

ツーホイールズライフ・イメージ

もしCB400FOUR(NC36)の売却を検討している場合、その買取相場は車両のコンディションに大きく左右されます。年式は1997年式と1998年式の2種類しかありませんが、ここでも価格差が生まれる傾向があります。

買取相場の傾向まとめ

データベースによると、1998年式の方が1997年式よりも平均買取額が高くなる傾向にあります。また、走行距離や車両の評価点(状態)別の相場を見ると、より具体的な価格が見えてきます。

以下に、直近の業者間オークションの取引データに基づいた、状態別の買取額の目安を示します。

評価点(状態)平均買取額(目安)特徴
5点(良好)約110万円傷やサビが少なく、非常に綺麗な状態
4点(軽い難あり)約63万円年式相応の使用感や小傷・小サビがある標準的な状態
3点(難あり)約45万円目立つ傷やサビ、軽微な不具合がある状態
1点(事故/不動)約36万円事故歴がある、またはエンジンがかからない状態

このように、車両の状態によって買取価格には大きな差が生まれます。もちろん、これはあくまで目安であり、純正パーツの有無やカスタム内容によっても査定額は変動します。正確な価値を知るためには、専門の買取業者による査定を受けることが不可欠です。

総括:CB400FOUR復刻版(NC36)の価値は?旧車との違いと価格相場

記事のポイントをまとめます。

  • CB400FOUR復刻版(NC36)は旧ヨンフォアの復刻ではない
  • デザインモチーフは名車ドリームCB750FOUR
  • NC36最大の特徴は左右2本ずつの4本出しマフラー
  • スペックは水冷エンジンやダブルディスクブレーキなど現代的
  • 旧ヨンフォアとはエンジンもフレームも全くの別物
  • 1997年発売当時の新車価格は579,000円
  • 現代の規制やコストの問題で新型の登場は期待薄
  • NC36を旧車風にする「ヨンフォア仕様」カスタムも存在する
  • 現在の中古車価格は70万円~150万円以上と高騰している
  • 中古車選びではマフラーやエンジンの状態を入念にチェック
  • カスタムはオリジナルの良さを活かす方向性が人気
  • 買取価格は状態に大きく左右され100万円を超えることも
  • 年式では1998年式の方が高値が付く傾向がある
  • 走行距離が少なく評価点が高いほど価値は上がる
  • 唯一無二の存在であり今後も高い希少価値を維持する可能性が高い

スポンサーリンク

-ホンダ